ブームの伸縮方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 16:46 UTC 版)
複数段ブームの伸縮機構は、従来は複数の伸縮用油圧シリンダとワイヤで構成されていた。1本のシリンダと1本のブームを常時連結して伸縮、または、1セットのワイヤ伸縮機構と1本のブームを常時連結して伸縮という仕組みであった。これに置き換わる伸縮機構として、1本の油圧シリンダで複数段のブームを順次送り出し、ピン固定する方式が開発されている。伸縮用のアクチュエータが複数から1つになり、軽量・コンパクト化したことによるメリットは、安定性能、強度性能の向上とブームの長尺化が可能になったことである。デメリットは、伸縮の際、油圧シリンダと各段ブームを連結、解除し、順次つかみ換えていくため、油圧シリンダが往復運動を繰り返すことになり、伸縮の所要時間が長くなることである。1本の油圧シリンダで複数段のブームを順次送り出し、ピン固定する方式は、2001年に100t吊りオールテレーンクレーンに採用され、その後の機種においても採用されている。
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