ブランとシャトルプログラムとの関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/11 00:28 UTC 版)
「クリスタル (ミール)」の記事における「ブランとシャトルプログラムとの関連」の解説
もっとも有名な特徴はブラン計画においてブランとミールをドッキングさせるために設計された2台のAPAS-89アンドロジナス接続システムが搭載されていることである。クリスタルのAPAS-89は、1台が軸方向に、もう1台が側面に設置されていた。1993年にはブラン計画が中止され、このドッキングポートは使われずにいたが、後にシャトル・ミール計画での利用に使えないかと考えられた。側面のAPASは結局一度も使われなかった。ミール本体のドッキングポートは一つが軸方向にあり、それ以外は側面に放射状に4基のモジュールが取り付けられるようになっており、クリスタルはミールの放射状の取り付け部に結合していた。このため、ドッキングポートはミールステーションの側面方向に存在する形になっていた。クリスタルの軸方向のポートはシャトルとのドッキングに準えて、スペースシャトルと同型のドッキング機構に改造されたソユーズTM-16で1993年にテストされた。1995年5月26日、クリスタルはミールのY軸ポートから取り外されてミール本体の軸方向であるX軸ポートに移動され、5月30日にはスペクトルモジュールの到達に備えてさらにZ軸ポートに移動された。6月10日、クリスタルはシャトルとのドッキングに備えて再びX軸ポートに移動された。1995年にはSTS-71アトランティスとミールとシャトルとの初ドッキングが行われた。1995年の7月17日、クリスタルの最後の移動が行われ、Z軸ポートに結合された。もし、ブラン計画が継続されていた場合、この作業はブランに対しても行わなければいけなかったと考えられる。 次のシャトルドッキングミッションとなったSTS-74では、アトランティスがミール・ドッキングモジュールを運び、クリスタルに取り付けた。これによって太陽電池パネルと物理的に干渉しないようになったため、以後のシャトルドッキングミッションではクリスタルを移動させずにドッキングすることが可能になった。
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