フィリピン残留日系人問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 09:50 UTC 版)
「日系フィリピン人」の記事における「フィリピン残留日系人問題」の解説
日本人男性と現地の女性間に生まれた者が太平洋戦争の混乱によりフィリピンに残留及び無国籍状態に置かれていた問題。戦後のフィリピン社会は、戦争により大きな被害を受けたことが原因で反日感情が強かったため、母親が夫との婚姻証明書を破棄、名前をフィリピン式に改名する事態が起きた。また当時のフィリピンの法律は父系優先血統主義であったため彼らはフィリピン国籍を取得できず無国籍状態になっていた。彼らへの差別はマルコス政権誕生までは強いものであった。 2018年に実施した外務省の調査では3,810人が確認されそのうち1,000人は連絡先の判明により日本国籍の取得が出来たが残りの1,500人は日本人の父を持っていたが無国籍状態のままであった。そのため就籍をするために裁判所に申し立てを行っており2017年までに200人が国籍を取得した。2018年の調査では1,210人の国籍が回復、1,531人は確認が終わる前に死亡、893人の確認が終わっていない。 2020年3月末時点では3,836人が確認されており無国籍状態におかれているのは910人であった。
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