ファーストユニオンと旧ワコビアの合併
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 23:34 UTC 版)
「ワコビア」の記事における「ファーストユニオンと旧ワコビアの合併」の解説
2001年4月16日、ファーストユニオンが旧ワコビアとの経営統合を発表した。形式としては共同出資による対等合併だったが、前述の通り、事実上ファーストユニオンによる旧ワコビア買収である。この発表は金融関係者に大きな衝撃を与えた。旧ワコビアが2000年に経営危機に陥り、買収対象として見なされ始めた頃、サントラストに身売りする、いわゆる「タバコ・コーラ」合併の観測が強かったためである(これは、旧ワコビアがタバコメーカーと長年協力関係にあり、対してサントラストがコカ・コーラ社のIPO以来の大株主であることに由来する)。 ワコビアの前CEOバッド・ベーカーは、ファーストユニオンとの合併を秘密裏に進めるため、ファーストユニオンCEOケン・トンプソンとの交渉をモーテルで行っていた、と後に語っている。 この合併に対しては、各方面から批判の声も上がった。特にアナリストらは、ファーストユニオンによるコアステート買収時の悪夢が繰り返されることを恐れていた。 また、ウィンストンセーラムの市民や政治家からは、地元の有力企業が買収されることによって、雇用面などで市にマイナス影響を及ぼすことを懸念していた。ウィンストンセーラムは、シャーロットに比較し極めて小規模の都市であり、新銀行の本社機能がシャーロットに集中されるのは明らかだった。 結局、ファーストユニオンは、資産管理部門とカロライナ地区の本部をウィンストンセーラムに置くとしたことで、こうした不安を沈めた。
※この「ファーストユニオンと旧ワコビアの合併」の解説は、「ワコビア」の解説の一部です。
「ファーストユニオンと旧ワコビアの合併」を含む「ワコビア」の記事については、「ワコビア」の概要を参照ください。
- ファーストユニオンと旧ワコビアの合併のページへのリンク