ファットマンの組み立て
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:19 UTC 版)
「ファットマン」の記事における「ファットマンの組み立て」の解説
内殻を外殻に組み込んでいる工程 組み立てたファットマンを輸送 ファットマンは、通常は最終段階の組み立てを行う前の状態で保管され、使用する直前になって組立作業を行う。これには2つの理由がある。 安全上の理由完成状態では火災や搭載機の墜落などの事故により爆縮レンズが起爆すると核爆発が起こってしまうため。 設計上の理由起爆装置には極めて大きな電源が必要であり、完成状態では電池が数日で劣化してしまうため。 保管状態では「前部外殻」「後部外殻」「プルトニウムと爆縮レンズの塊」「電源装置」「中性子点火器」の5つのパーツに分解されている。中性子発生器を抜き取った空洞には小さな鉄球が詰め込まれている。これは爆縮レンズが起爆してプルトニウムが爆縮されても中心に鉄の塊が入っていればそれが邪魔をして爆縮が進まず、核分裂が起きなくなるからである。 組立作業には48時間を要する。組み立てたままの状態では電池が数日で劣化するため、48時間以内に使用されなかった場合は再び分解して電池を交換する必要がある。
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