ビュート・ハウス
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ビュート・ハウス (英: Bute House、スコットランド・ゲール語: Taigh Bhòid [tʰɤj b̊ɔːd̊ʲ]) は、スコットランドの首都エディンバラのシャーロット・スクウェア [注 1] にあるスコットランド首相官邸である。スクウェア北側の中心的な邸宅で、設計はロバート・アダムである。4階建ての建物には、閣議室・事務所・会議室・応接室・ドローイング・ルーム [注 2] ・ダイニングルームがあり、そこで首相が執務をし、閣僚達や来訪者・来賓を受け入れ楽しませる。スコットランド議会があるホーリールード (英語版) と、スコットランド政府が本部を置くセント・アンドリュース・ハウス (英語版) の2拠点と同様に、首相が使用する小さなオフィスも設けられている [3] 。2階と3階には首相の住居がある。
注釈
- ^ シャーロット・スクウェア (英: Charlotte Square) (英語版) は、エディンバラにあるガーデン・スクウェア。ガーデン・スクウェアとは、テラスハウスに囲まれた都市型オープンスペースの一種で、元々は私有地の一部であり一般的な広場とは異なる。シャーロット・スクウェアは、1995年世界遺産に登録された[1] 。
- ^ a b ドローイング・ルーム (英: Drawing room) (英語版) とは、客間・応接間のうち、大きな部屋、または正式な場合に用いるものをいう。現在ではリビング・ルームのほうが一般的である [2] 。
- ^ ディーコン・コンベナーとは、バーグ (burgh、スコットランドで勅許状により特権を与えられた都市 (勅許自治都市) をいう。1975年に1973年スコットランド地方政府法 (Local Government (Scotland) Act 1973) により廃止された [5][6] 。) のうちの4都市、エディンバラ、グラスゴー、ダンディー、アバディーンにおけるロード・プロヴォスト、ロード・ディーン・オブ・ギルド (英語版) に次ぐ、3番目の役職。都市の商取引における責任者である[7] 。
- ^ ラナークシャー (Lanarkshire) (英語版) 、エアシャー (Ayrshire) (英語版) はスコットランドの旧州名。
- ^ 原文は "first-floor" 。米国では1階、英国では2階を指す。米国でもホテルなどでは英国式に2階の意で用いることもある[12] 。
- ^ ウェストミンスターは、この場合、イギリス政府、あるいは政界を意味するメトニミー。
- ^ ドアノッカー (英: Door knocker) (英語版) とは、ドアなどにつけて訪問者が来訪を知らせるのにたたく金具をいう [14] 。
- ^ 吹き抜けとは、複数階の建物で2層以上の高さにまたがって床を設けないスペースをいう [15] 。
- ^ a b c マントルピース (英: mantelpiece) (英語版) とは、リビングルームやホールの壁に作りつけられた、暖炉周りの装飾品をいう [16] 。
- ^ a b ジョージアン様式 (英: Georgian style) (英語版) とは、イギリス国王ジョージ1世から4世までの時代(1714年-1830年)の建築・工芸様式をいい、古代ローマ建築を重視するパッラーディオ建築の復活で知られている [17] 。
- ^ リージェンシー様式 (英: Regency style) (英語版) とは、イギリス国王ジョージ4世の摂政及び在位時代 (1811年-30年) の建築・工芸様式をいう [18] 。
- ^ フェストゥーン (英: festoon) (英語版) とは、装飾文様の一種で、花・枝葉・果実等を帯状布で巻いたもの2つの間に、緩やかに布等を下げた様を表す装飾をいう [19] 。
- ^ メダリオンとは、肖像画などを浮き彫りにした円形の装飾品をいう [20] 。
- ^ ラダーバック・チェアとは、背もたれが梯子状になった椅子 [21] 。
出典
- ^ デジタル大辞泉 シャーロット広場 2017年6月9日閲覧
- ^ 研究社 新英和中辞典 drawing room 2017年6月15日閲覧
- ^ a b c d e f g 首相官邸公式サイト "Bute House" 2017年6月9日閲覧
- ^ Edinburgh Guide. "Bute House" 2017年6月9日閲覧
- ^ ランダムハウス英和大辞典 "burgh" 2017年6月9日閲覧
- ^ サウス・エアシャー公式サイト "Provosts of Ayr" 2017年6月9日閲覧
- ^ Edinburgh Trades . "DEACON CONVENERS" 2017年6月9日閲覧
- ^ a b c d e f g h i j Gifford, John, McWilliam, Colin & Walker, David (1984). Edinburgh: "The Buildings of Scotland (Pevsner Architectural Guide)" . Yale University Press. ISBN 978-0-300-09672-9.
- ^ a b c d e f g h "Bute House Guidebook" (2002). Scottish Executive.
- ^ a b c Youngson, A.J. (2001). "The Companion Guide to Edinburgh and the Borders" . Companion Guides. ISBN 978-1-900-63938-5.
- ^ Paton, Hugh (1842). "A Series of Original Portraits and Caricature Etchings by the late John Kay" . Hugh Paton, Edinburgh.
- ^ 研究社 新英和中辞典 2017年6月12日閲覧
- ^ スコットランド・チャリティ規制局 (Office of the Scottish Charity Regulator) (英語版) Charity Details. Bute House Trust 2017年6月12日閲覧
- ^ デジタル大辞泉 2017年6月14日閲覧
- ^ 不動産用語集 2017年6月15日閲覧
- ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 2017年6月14日閲覧
- ^ 世界大百科事典 第2版 ジョージアン様式 2017年6月15日閲覧
- ^ 世界大百科事典 第2版 リージェンシー様式 2017年6月15日閲覧
- ^ 世界大百科事典 第2版 フェストゥーン 2017年6月15日閲覧
- ^ デジタル大辞泉 メダリオン 2017年6月16日閲覧
- ^ 家とインテリアの用語がわかる辞典 ラダーバックチェア 2017年6月16日閲覧
- 1 ビュート・ハウスとは
- 2 ビュート・ハウスの概要
- 3 歴史
- 4 部屋と施設
- 5 脚注
- ビュート・ハウスのページへのリンク