ヒシマトウダイ科とは? わかりやすく解説

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ヒシマトウダイ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/31 23:57 UTC 版)

ヒシマトウダイ科
オオヒシマトウダイ
Grammicolepis brachiusculus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: マトウダイ目 Zeiformes
亜目 : マトウダイ亜目 Zeioidei
: ヒシマトウダイ科 Grammicolepididae
英名
Tinselfishes
下位分類
本文参照

ヒシマトウダイ科学名Grammicolepididae)は、マトウダイ目に所属する魚類の分類群の一つ。2亜科で構成され、ヒシマトウダイなど底生性深海魚のみ3属3種が記載される[1]

分布・生態

ヒシマトウダイ科の魚類はすべて海水魚で、太平洋および大西洋深海に散在性に分布する[1]海底付近を遊泳して生活する、底生性深海魚のグループである。大陸棚から大陸斜面にかけて分布し、水深100-800mからの報告が多い[2]。所属する3種はいずれも捕獲されることが稀で、生態についてはほとんどわかっていない。

形態

ヒシマトウダイ科の仲間は左右に平たく側扁した体型をもち、最大で全長64cmほどに成長する[2]の幅が狭く、縦方向に伸長していることが大きな特徴である[1]。未成魚の背鰭第2棘および臀鰭第1棘は著しく細長く伸びるが、成長につれて短縮する[2]

顎に1ないし2列の微小な歯をもち、鋤骨および口蓋骨の歯を欠く[2]。鰓膜は峡部で接続する[2]

分類

ヒシマトウダイ科は Macrurocyttinae 亜科およびヒシマトウダイ亜科の2亜科で構成され、Nelson(2016)の体系において3属3種が認められている[1]

Macrurocyttinae 亜科

ヒシマトウダイ Xenolepidichthys dalgleishi (ヒシマトウダイ属)。伸長した背鰭・臀鰭の棘条が本科魚類の特徴で、成長とともに短縮する

Macrurocyttinae 亜科は1属1種の単型で、Macrurocyttus acanthopodus のみが所属する[1]フィリピンからオーストラリアにかけての西太平洋に分布する[2]

背鰭は5棘27軟条で構成され、棘条は強靭で特に第2棘が際立って長い[1]。腹鰭には1本の棘条とあまり目立たない2本の軟条を備え、胸鰭と臀鰭はそれぞれ15・22軟条[1]

  • Macrurocyttus
    • Macrurocyttus acanthopodus

ヒシマトウダイ亜科

ヒシマトウダイ亜科 Grammicolepidinae は2属2種からなる。口は小さく上向きで、ほとんど垂直につく[1]。背鰭は5-7本の棘条と27-34本の軟条で構成され、臀鰭は2棘27-35軟条[1]。背鰭・臀鰭の基底にはトゲが列をなして並ぶ[1]。腹鰭は1棘6軟条で、尾鰭の分枝鰭条は13本、椎骨は37-46個[1]

  • オオヒシマトウダイ属 Grammicolepis
    • オオヒシマトウダイ Grammicolepis brachiusculus
  • ヒシマトウダイ属 Xenolepidichthys
    • ヒシマトウダイ[3] Xenolepidichthys dalgleishi

出典・脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k 『Fishes of the World Fifth Edition』 p.292
  2. ^ a b c d e f Grammicolepididae”. FishBase. 2025年4月1日閲覧。
  3. ^ ヒシマトウダイ科”. 水産総合研究センター. 2011年6月5日閲覧。

参考文献

外部リンク



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