パーリ聖典協会とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > パーリ聖典協会の意味・解説 

パーリ聖典協会

(パーリ・テキスト・ソサエティ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 14:54 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

パーリ聖典協会(パーリせいてんきょうかい、: Pali Text Society, 略称:PTS)とは、イギリス仏教学者であったリス・デービッズによって、1881年ロンドンで設立された、パーリ語文書の研究組織。南伝上座部仏教経典であるパーリ語経典や、パーリ語辞書の出版などを行い、その世界的な普及の中心的組織となって多大な影響を与えた。

日本で戦前に日本語訳された南伝大蔵経1935年-1941年、全65巻)の底本となったのも、この組織が校訂・出版したテキストである[1]

歴史

リス・デービッズはイギリス領セイロンに文官として赴任したときにパーリ語と仏教を学んだ。帰国してから仏教学の専門家として研究を進めた。当時はパーリ語の仏典は写本の状態でヨーロッパ各地の図書館に埋もれており、まともに利用できる人は少なく、まして理解できる人はほとんどいなかった[2]。このため初期英語文献協会に範を取って[3]、パーリ語仏典の校訂を行ってラテン文字翻字して出版し、研究者が利用しやすいようにした。また、英語への翻訳も行った。

出版物

協会はラテン文字によるパーリ語聖典本文を1882年以来順次出版しており、現在56部からなるセットを販売しているほか、別売もしている。英語訳(33部)も販売している。1996年にはタイ王国のタンマカーイ寺からCD-ROM版が出版された[4]

1882年から機関紙『Journal of the Pali Text Society』を発行し、短い本文はここに載せていたが、1927年に停刊した。1978年に8冊にまとめて出版された。1981年に復刊し、不定期に刊行されている。バックナンバーは協会のサイトからダウンロードできる。

ほかにコンコーダンスや辞典(リス・デービッズによる1921-1925年のパーリ語辞典など)も出版している。

脚注・出典

参考文献

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パーリ聖典協会」の関連用語

パーリ聖典協会のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パーリ聖典協会のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパーリ聖典協会 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS