パックマンシリーズ
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パックマンシリーズは、ナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)が開発・発売したアーケードゲーム『パックマン』を初作とするコンピュータゲームのシリーズである。
アメリカではミッドウェイが『パックマン』の版権を管理しており、その縁で生まれた作品もあった。たとえば『ミズ・パックマン』は元々ゼネラルコンピュータが開発した『パックマン』のクローンゲームだが、ミッドウェイの許可を得たうえで正規の商品として世に送り出された[1]。
初作の『パックマン』をはじめ、大半のゲームがドットイートゲームのジャンルに該当するが、『パックランド』(横スクロールアクション)のように他のジャンルの作品もある[2]。
また、アーケードにとどまらず、家庭用ゲーム機や携帯電話にも移植されてきた。
アーケードゲーム

- ミズ・パックマン(Ms. Pac-Man) - 1981年にアメリカで稼働開始。
- スーパーパックマン - 1982年に稼働開始。
- Mr. & Mrs. Pac-Man - 1982年4月に北アメリカで稼働していたバリー・ミッドウェイ製のピンボール[3]で、日本においては2010年の企画展。
- Baby Pac-Man - 1982年にアメリカで稼働開始。ビデオゲームとピンボールゲームのハイブリッド。
- Pac-Man plus - 1982年にアメリカで稼働開始。
- パック&パル - 1983年に稼働開始。
- パックランド - 1983年に稼働開始した横スクロールアクションゲーム。
- Jr. Pac-Man - 1983年にアメリカで稼働開始。そのパックマンとミズパックマンの間に生まれた子供という設定で、帽子を被っている。迷路は2画面分横スクロールする。フルーツターゲットは自転車、凧、ドラム、風船、電車、猫、ビールの順。フルーツターゲットはモンスターの巣から出現しイジケモンスターのような動きで迷路内を移動する。通常のドットの他にラージドットという菱形をした少し大きめのドットが登場する。コーヒーブレイクはアカベエの子と結ばれるまでのショートエピソード。
- Professor Pac-Man - 1983年にアメリカで稼働開始。クイズゲーム。
- パックマニア - 1987年に稼働開始。
- パックマン・アレンジメント(『ナムコクラシックコレクション Vol.2』内)[注釈 1] - 1996年に稼働開始。
- Pac-Man's Arcade Party - 2010年、パックマン30周年を記念して発売された縦画面アーケードゲーム筐体。『パックマン』のほか、『ゼビウス』、『ギャラガ』、『ローリングサンダー』等13作品が収録されている。家庭用筐体も存在する。
- パックマンバトルロイヤル - 2011年に稼働開始。
- WORLD'S LARGEST PAC-MAN - RAW THRILLSとの共同開発で、超大型モニターを採用。ジャパンアミューズメントエキスポに出展されているが、日本では一般発売されず[4]、パックマン関連のイベント会場[5]・アミューズメント施設[6][7]での稼働にとどまる。
- Pac-Man's Pixel Bash - 2018年発売の縦画面アーケードゲーム筐体。『Pac-Man's Arcade Party』に収録されていた作品に加え、『パック&パル』、『ドルアーガの塔』、『スプラッターハウス』等を追加し、計32作品が収録されている。ただし、Coin版筐体には『ミズ・パックマン』は収録されていない[8]。また、冷蔵庫付き筐体もラインナップされている[9]。発売当初はアメリカ限定だったが、2021年9月にアメリカ外への出荷を開始[10]。日本でも同年以降一部のnamco直営店で稼働開始している[7][11]。
家庭用ゲーム機ほか
作品名 | 発売時期およびサービス展開時期(初出機種) | 備考 |
---|---|---|
Pac Attack | 1993年(Super Nintendo Entertainment System)[12] | スーパーファミコン用ソフト『コズモギャング・ザ・パズル』の内容を差し替えた作品[12]。 |
ハロー!パックマン | 1994年(スーパーファミコン)[13][14] | アクションアドベンチャーゲーム。 |
パックインタイム | 1995年(スーパーファミコン)[15][16] | 横スクロールアクションゲーム。 |
パックマンワールド 20thアニバーサリー | 1999年(PlayStation) | 3Dアクションゲーム。初代『パックマン』を収録。 |
ミズパックマン メイズマッドネス | 2000年 | 3Dアクション迷路ゲーム[17]。 |
パックマン アドベンチャー イン タイム | 2001年(PC[18]) | |
パックマンワールド2 | 2002年(PlayStation 2)[19] | メインモードとは別に、『パックマン』、『ミズ・パックマン』、『パックマニア』、『パックアタック』を収録。 |
パックマンvs. | 2003年(ゲームキューブ、ゲームボーイアドバンス) | ゲームキューブ用ソフト『R:RACING EVOLUTION』に同梱[20]されたほか、クラブニンテンドー登録者向けにも配布された。 |
Pac-Man World 3 | 2005年(PlayStation 2、Xbox、ゲームキューブ、PSP)[21] | パックマンワールドシリーズの続編で、北アメリカのみで発売された。 |
Pac-Man World Rally | 2006年(PC、PlayStation 2、Xbox、ニンテンドーゲームキューブ、PSP)[22] | アメリカで発売されたレーシングゲームで、バンダイナムコのキャラクターによるクロスオーバー作品としての側面もある[23]。 |
Pac-Man Pinball Advance | 2005年(ゲームボーイアドバンス) | アメリカで発売。 |
パックピクス | 2005年(ニンテンドーDS)[24] | |
パックンロール | 2005年(ニンテンドーDS[25]) | メインはパックマンをタッチペンで転がすアクションゲーム[25]。おまけとして初代『パックマン』を収録。 |
パックマン チャンピオンシップ エディション | 2007年(Xbox 360)[26] | 初代『パックマン』を競技向けにアレンジした作品[26]。2010年には内容を強化した『DX』が配信された[27]。 |
パックマンリミックス | 2009年(iOS) | PlayStation Portable版『ナムコミュージアム Vol.1』に収録されている『パックマンアレンジメント』の移植版[28]。 |
パックマンパーティ | 2010年(Wii) | シリーズ30周年記念として発売されたパーティーゲーム[29]。「クラシックモード」として『パックマン』を収録[30]。 |
パックマン&ギャラガ ディメンションズ | 2010年(ニンテンドー3DS) | 新作『PAC-MAN TILT』(横スクロールアクション)のほか、『パックマン』、『パックマン チャンピオンシップ エディション』を収録。 |
PAC-Match Party | 2010年6月(iOS、全世界[31]) | |
PAC CHAIN | 2010年8月(iOS[注釈 2]、全世界[31]) | |
PAC'N-JUMP | 2011年(OS、Android)[32] | |
PAC-CHOMP | 2011年(Android)[33] | |
PAC-MAN 256 | 2015年(iOS、Android) | |
PAC-MAN 99 | 2021年 - 2023年(Nintendo Switch)[34][35] | Nintendo Switch Online加入者限定特典として配信された[34]。初代『パックマン』を基にしたバトルロワイアル作品[34]。 |
パックマンワールド リ・パック | 2022年(Nintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Xbox One) | 『パックマンワールド 20th アニバーサリー』のリメイク[36]。 |
Shadow Labyrinth | 2025年7月予定(Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam) | 探索型2Dアクション |
開発が中止された作品としてワンダースワンカラーの『GPS超!!パックマン』、PlayStationの『Pac-Man Ghost Zone』、ニンテンドーDSの『Super Pac-Man Pinball』、Xbox 360とPlayStation 3の『Pac-Man World 4』などがあった。
コンピレーション作品
作品名 | 発売時期およびサービス展開時期(初出機種) | 備考 |
---|---|---|
ナムコミュージアム | 1995年(PlayStation) | PlayStation Portable版には『パックマンアレンジメント』(アーケード版とは異なる)、Wii版『みんなで遊ぼう!ナムコカーニバル』にはパックマンをフィーチャーしたアレンジゲームも収録。 |
ナムコヒストリー | 1998年(Windows PC) | VOL.3にパックマン、スーパーパックマン、パック&パル、ミズ・パックマンを収録。 |
パックマンコレクション | 2002年(ゲームボーイアドバンス)[37] | パックマンアレンジメント(アーケード版)、パックマン、パックアタック、パックマニアを収録。 |
NAMCO ARCADE | 2012年(iOS,Android) | パックマン、パックランドを収録。 |
パックマンゲームス | 2012年(iOS) | パックマン、ギャラガ、ディグダグ、ラリーX、ワニワニパニック、PAC CHAIN、いずれもタイムアタック版を収録。 |
パックマンミュージアム | 2014年[38] - 2017年(PS3、Xbox 360) | パックマン、ミズ・パックマン(DLC)、スーパーパックマン、パック&パル、パックマニア、パックアタック、パックマンアレンジメント(PSP版『ナムコミュージアム』)、パックマン チャンピオンシップ エディション、パックマンバトルロイヤル、パックランドを収録。各収録ゲームで条件を満たすとメインメニューに『パックワールド』のキャラクターが追加される。 2022年配信の『+』にはパックインタイム、パックマンアレンジメント(アーケード版)、パック モトス、パックンロール リミックス、パックマン256を追加収録。 |
ナムコットコレクション NAMCO MUSEUM ARCHIVES |
2020年(Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、Steam、Windows) | ファミコン版のパックマン、パックランド、チャンピオンシップエディションを収録。 |
脚注
注釈
- ^ PSPの『ナムコミュージアム Vol.2』にも同名のゲーム(パックマンリミックスを参照)があるが、内容は全く異なる。
- ^ バンダイナムコホールディングスによるニュースレターではiPadと記されている[31]。
出典
- ^ “『ミズ・パックマン』の想い出を語る クローンゲームはいかにして本家に認められたか【GDC 2016】”. ファミ通.com (2016年3月19日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “「パックランド」が稼働40周年! 不思議なことが当たり前に起きる、傑作アクションゲームをプレイバック”. GAME Watch. 株式会社インプレス (2024年8月10日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “The Internet Pinball Database Presents Mr. & Mrs. Pac-Man Pinball”. The Internet Pinball Database. 2021年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月8日閲覧。
- ^ バンダイナムコ、JAEPO2018の出展機種ラインナップを発表。「湾岸ミッドナイト」「太鼓の達人」「シュータウェイPRO」などの最新作、海外アーケード機など 4Gamer.net 2018年1月26日
- ^ 稲元徹也 (2017年8月12日). “「PAC-MAN GINZA STYLE」が銀座三越でスタート。120種以上の「パックマン」グッズや、貴重なアーケードゲームが夏休みの銀座に大集合”. 4Gamer.net. Aetas株式会社. 2021年11月16日閲覧。
- ^ アンク@金曜ロードショー公式 [@kinro_ntv] (2017年9月13日). "2017年9月13日 午前11:03(JST)のツイート". X(旧Twitter)より2021年11月16日閲覧。
- ^ a b おいでよ名古屋@おいなご [@oinagoya] (2021年10月25日). "2021年10月25日 午後10:03(JST)のツイート". X(旧Twitter)より2021年11月16日閲覧。
- ^ “Pac-Man's Pixel Bash Coin”. BANDAI NAMCO Amusement America Inc.. 2021年11月16日閲覧。
- ^ “Pac-Man's Pixel Bash Chill Cab”. BANDAI NAMCO Amusement America Inc.. 2021年11月16日閲覧。
- ^ Jones, Steph (2021年9月9日). “PAC-MAN’s Pixel Bash distributes outside US for the first time”. Bandai Namco Amusement Europe Ltd. 2022年8月18日閲覧。
- ^ namco松戸店 [@namco_matsudo] (2022年3月8日). "【ゲーム機情報】B1Fにて「PAC-MAN PIXEL BASH」か稼働スタートしました!". X(旧Twitter)より2022年8月18日閲覧。
- ^ a b Scullion 2020, p. 143, PAC-ATTACK.
- ^ レトロゲーム愛好会 2020, p. 206, 1994年.
- ^ Scullion 2020, p. 143, PAC-MAN 2: THE NEW ADVENTURES.
- ^ レトロゲーム愛好会 2020, p. 254, 1995年.
- ^ Scullion 2020, p. 143, PAC-IN-TIME.
- ^ “PlayStation/ミズパックマン メイズマッドネス”. バンダイナムコエンターテインメント. 2023年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月19日閲覧。
- ^ “往年の人気キャラクター「パックマン」がPCで甦る”. 4Gamer.net. Aetas (2001年8月22日). 2024年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月19日閲覧。
- ^ “PlayStation2/パックマンワールド2 | バンダイナムコゲームス公式サイト”. www.bandainamcoent.co.jp. 2024年9月29日閲覧。
- ^ “キャンペーン情報 | バンダイナムコゲームス公式サイト”. www.bandainamcoent.co.jp. 2024年9月28日閲覧。
- ^ “パックマンがギネス入り 「最も成功したゲーム」”. ITmedia NEWS (2005年5月19日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ “パックマンのレースゲーム「Pac-Man World Rally」が発表される”. 4Gamer.net. Aetas (2005年10月25日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ Byrd, Bernard Boo, Matthew (2024年7月13日). “The Best and Worst Mario Kart Clones” (英語). Den of Geek. 2024年9月29日閲覧。
- ^ “ニンテンドーDSゲームレビュー「パックピクス」”. game.watch.impress.co.jp (2005年3月10日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ a b “ナムコ、タッチパネルでパックマンを転がす、新感覚転がしゲームNDS「パックンロール」”. game.watch.impress.co.jp (2005年4月15日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ a b “Xbox LIVE アーケードに、「パックマン チャンピオンシップ」エディションが登場”. ねとらぼ (2007年6月6日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2010年11月8日). “バンダイナムコ、PS3/Xbox 360「パックマン チャンピオンシップ エディション DX」 過去最大の追加となる新要素の数々を一挙公開!”. GAME Watch. 2024年9月29日閲覧。
- ^ “iPhone/iPod touch向けに「PAC-MAN REMIX」の販売がスタート”. 4Gamer.net. Aetas (2009年8月6日). 2024年9月19日閲覧。
- ^ “パックマンがパーティゲームに。50種類以上のミニゲームが楽しめる「パックマンパーティ」12月16日に発売”. 4Gamer.net. Aetas (2010年10月21日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “バンダイナムコ、Wii「パックマンパーティ」 「ギャラガ」&「ディグダグ」も遊べるクラシックモードを収録 最新プロモーションビデオを公開”. GAME Watch. インプレス (2010年11月17日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ a b c 「Holdings News」『NEWS LETTER BANDAI NAMCO NEWS』(PDF)、バンダイナムコホールディングス、2010年9月。オリジナルの2024年8月7日時点におけるアーカイブ。2024年9月28日閲覧。
- ^ “極限の緊張感を堪能できる『PAC'N-JUMP』!?”. ファミ通App. KADOKAWA Game Linkage (2012年2月18日). 2024年9月19日閲覧。
- ^ “『PAC-CHOMP!』『PAC'N-JUMP』iPhoneで人気のパックマンのゲーム2作品がAndroidで登場!”. ファミ通App. KADOKAWA Game Linkage (2012年2月1日). 2024年9月19日閲覧。
- ^ a b c “今度はパックマンでバトルロイヤル。『PAC-MAN 99』Nintendo Switch Online加入者限定特典として無料配信。4月8日よりサービス開始。 | トピックス | Nintendo”. 任天堂 (2021年4月7日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “「PAC-MAN 99」、オンラインサービスを2023年10月8日に終了。有料追加コンテンツのオフラインモードは引き続きプレイ可能”. 4Gamer.net. Aetas (2023年5月17日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “『パックマンワールド リ・パック』発売。パックマンのアクションや冒険の舞台となる6つの世界、個性豊かなボスを紹介するトレーラーが公開”. ファミ通.com (2022年8月25日). 2024年9月28日閲覧。
- ^ “【1月11日のレトロゲーム】今日はGBA『パックマンコレクション』の発売21周年!”. ゲームドライブ (2023年1月11日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ “『パックマンミュージアム』が6月25日にPS3/Xbox 360で登場! 『パックランド』などの歴代『パックマン』シリーズを多数収録”. 電撃オンライン (2014年6月19日). 2024年9月28日閲覧。
参考文献
- レトロゲーム愛好会『スーパーファミコンコンプリートガイド』主婦の友社、2020年2月、1 - 448頁。 ISBN 9784074396351。
- Scullion, Chris (2020-10-30). The SNES Encyclopedia. White Owl. ISBN 978-1-52673-7830
外部リンク
パックマンシリーズ(ナムコ)
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「ドットイートゲーム」の記事における「パックマンシリーズ(ナムコ)」の解説
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