パアオとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > パアオの意味・解説 

パアオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/28 23:13 UTC 版)

パアオハワイ語: Pa'ao)は南ポリネシアから後にハワイの宗教となる信仰をもたらした伝説上のまたは実在したである。

ポリネシア人の渡来

火山でできてそれまで無人だったハワイへは、人類学上・言語学上の研究から、5世紀から12世紀にかけて、ハワイ先住民の祖先である南太平洋のポリネシア人が渡来したことが推測されている。初めにマルキーズ諸島、次にソシエテ諸島タヒチ島など)から人々が移動したといわれる。

パアオの来島

こうした人々はポリネシアの宗教をもたらし、その中に神官パアオがいたという話が伝わっている。 [1] [2] 彼は兄との争いで故郷のサモアを船で出て、ハワイ島へ到着する。プナにワハウラ・ヘイアウ(Wahaula Heiau)を建てた後、ウル王朝のカパワが暴君だったので庶民と一緒に倒して、自分が王になるのは辞退して、代わりにサモアからピリ王(Pili)を連れてきて、ピリ王朝が始まる。

ハワイの宗教

パアオはハワイ島の東北部にあり、480年にクアモオ・モオキニ(Kuamoo Mookini)により、ハワイで初めてのヘイアウ(聖所)として建てられたといわれるモオキニ・ヘイアウ [3] を再建して、ここをクーのヘイアウとし、ルアキニ人身御供)を含むハワイの宗教を完成して、ハワイ全土に普及させる。

このハワイ宗教はハワイ人の生活を隅々まで支配し、さまざまなカプタブー)を規定しアリイ貴族)、カフナ神官)、マカアイナナ(平民)、カウア(敗戦者やタブー破りなどからなる奴隷)の4階級からなる厳格な身分制度を作り [4]、そうした状態が19世紀キリスト教がもたらされるまで続く。

カメハメハ大王はピリ王朝の22代目に当たり、モオキニ・ヘイアウのそばで生まれて、クーの信奉者で、プウコホラ・ヘイアウでいとこを生贄にして、まずハワイ島統一を完成している。 [5]

脚注

  1. ^ Martha Beckwith "Hawaiian Mythology (Yale University Press, 1940 / University of Hawaii Press, 1970) Chapter XXVI "Hawaiiloa and Paao Migrations"
  2. ^ 高僧パアオとピリ王朝(ハワイの神話と伝説)
  3. ^ Mookini Heiau
  4. ^ 古代の社会組織(ハワイの神話と伝説)
  5. ^ ヘイアウの歴史とルアキニ・ヘイアウ(ハワイの神話と伝説)

参照項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パアオ」の関連用語

パアオのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パアオのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパアオ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS