バーリとミーンズによる研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/20 03:29 UTC 版)
「所有と経営の分離」の記事における「バーリとミーンズによる研究」の解説
アドルフ・バーリとガーディナー・ミーンズが1932年に発表した著書の中で指摘した概念である。そのなかで彼らは1929年当時のアメリカにおける巨大企業の株式は、特定の個人ではなく、非常に多くの人々に分散して所有されており、その経営は株式をほとんど所有していない専門的な経営者によってなされるようになっているということを示した。 それによる会社経営陣の強大な権力保持と企業の横暴、企業不正の横行の原因として、経営者による企業支配を彼らは浮き彫りにした。大規模な企業において、出資者である株主の多くは会社経営の意思も能力もなく、自ら経営を直接遂行することは不可能である。つまり経営者は所有者の意思を離れて暴走する危険のあることを論証したのである。(『取締役・執行役』、商事法務、2004年1月) 彼らは所有者の持ち株比率が20%以上を所有経営者支配形態、同20%未満を専門経営者支配形態と分類し、金融業以外のアメリカ企業のうち最大200社についてその支配形態を調査した。その結果、所有経営者支配形態の企業が69社(34.5%)であるのに対し、専門経営者支配形態の企業は89社(44.5%)であった。(河合忠彦ほか『経営学』、有斐閣、1989年9月)
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