ハーフ・ストップ(エコー)奏法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 23:20 UTC 版)
「ゲシュトップフト」の記事における「ハーフ・ストップ(エコー)奏法」の解説
ゲシュトップフト奏法に比べると使用例は極めて少ない。楽曲によってはハーフ・ストップとゲシュトップフトが明確に区別されておらず、どちらを要求されているのか演奏者が判断しなければならない場合もある。 デュカス: 魔法使いの弟子、冒頭第20-22小節楽譜に「エコー(半音高い運指で演奏せよ)」という注意書きがあり、ゲシュトップフト(半音低い運指で演奏する)ではなくハーフ・ストップ(エコー)が求められていることが明確にわかる。 ブラームス:交響曲第1番、第2楽章の第3小節「ゲシュトップフトと書かれているがハーフ・ストップが要求されている」と解釈すべき例。直前の開放音(in Eで記音G、E管のナチュラルホルンの自然倍音系列に含まれる)から半音下がった音になっており、この部分をE管ナチュラルホルンで演奏すると必然的にハーフ・ストップ音となる。曲想が穏やかなことも合わせて考えると、ゲシュトップフトの金属的な音ではなく、ハーフ・ストップの暗い音が要求されていることがわかる。 現代の楽譜で、あえてゲシュトップフトと区別してハーフ・ストップ奏法を記述する場合は、作曲者によって記譜法が異なるが一般的には、円の半分を黒く塗りつぶした記号を上に書くものが多く見られる。
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