ハイチ周辺の地質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 22:31 UTC 版)
「ハイチ地震 (2010年)」の記事における「ハイチ周辺の地質」の解説
この地域は、バハマ諸島を乗せた北アメリカプレートが、ハイチを含むイスパニョーラ島やキューバを乗せたカリブプレートが衝突している北イスパニョーラ海溝の南側にあたる。プレート境界であるため、広く見れば地震活動が活発ではあるが、内陸地殻内地震の発生はあまり多くない地域だった。 この地域の主な断層として、キューバ南岸からイスパニョーラ島北岸を横切るセプタントリオナル (Septentrional) 断層、イスパニョーラ東南岸を横切るエンリキロ断層の2つがある。いずれも左横ずれ断層で、18世紀以降の記録から、数度の大地震が発生したことが判明している。今回の地震の震源に近いところでは、エンリキロ断層(ハイチ南東部)で1751年に、またその西隣のエンリキロ断層(ハイチ南西部)で1770年にそれぞれ大きな地震が発生している。また、1751年の地震の際には、同じ年にドミニカ南岸のムエルトス (Muertos) トラフで大地震が発生している。ムエルトストラフはエンリキロ断層の延長線上にあり、今回の地震も同様に影響を与える可能性もある(地震空白域参照)。 この地域では1770年以降大規模な地震が起こっておらず、2008年にはアメリカ地質調査所の地震学者らが、この一帯に溜まっている歪みが解放されればM7.2程度の地震が発生するとの推定を発表していた。
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