ノヴゴロド商館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:33 UTC 版)
ノヴゴロド商館はロシアの拠点でハンザ商圏の最東端に位置した。前身はゴットランド島の商人による「ゴート商館」。中心的な役割を果たした聖ペテロ教会の名前にちなんで「聖ペーター・ホーフ」と呼ばれていた。最大の輸出品は毛皮で、その他に木材や蜜蝋なども輸出していた。 この聖ペテロ教会は「商人教会」とされ、商人によるミサだけでなく、商業資料の保管や商人による会議などが行われていた。司祭も商人団が指名しており、商人たちが教会を管理していた。ただし、教会内での商行為は許されていなかった。 ロシアにおけるモンゴルの支配(「タタールの軛」)が終わるとモスクワ大公国が台頭する。1478年、「大帝」イヴァン3世にノヴゴロド公国が征服されたことにより、ノヴゴロド商館は弾圧を受けるようになる。1497年には商館が閉鎖され、商館に属するドイツ商人は全員捕えられ、財産を没収された。商館そのものは1514年に復活するが、もはやかつてのような力はなく、形だけの存在にとどまった。
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