ネイザン・イースト
(ネイサン・イースト から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/19 14:55 UTC 版)
ネイザン・イースト Nathan East |
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出生名 | Nathan Harrell East |
生誕 | 1955年12月8日(69歳) |
出身地 | ![]() |
ジャンル | ジャズ フュージョン |
職業 | ベーシスト 歌手 |
担当楽器 | エレクトリックベース エレクトリック・アップライト・ベース ボーカル |
共同作業者 | フォープレイ エリック・クラプトン TOTO 小田和正 |
公式サイト | nathaneast.com |
著名使用楽器 | |
ヤマハ・BB-NE2 |
ネイザン・イースト[注 1](Nathan East、1955年12月8日 - )は、アメリカ合衆国のベーシスト。ジャズ・フュージョンをメインに活動している。今までにジョージ・ハリスン、フィル・コリンズ、スティーヴィー・ワンダー、エリック・クラプトンら[1]多数の著名アーティストと共演している。
経歴
父・トーマスと母・グウェンドリンの7番目の子供としてペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれ、4歳の時カリフォルニア州サンディエゴに引っ越す。中学生の時、学校のオーケストラでチェロを弾き始めるが、14歳の時に兄のデイヴィッドの影響でベースに切り替え、地域の教会で演奏をする[2]。
まだ10代の頃にバリー・ホワイト率いるラヴ・アンリミテッド・オーケストラのメンバーに抜擢され[2]、その後スタジオ・ミュージシャンとして活躍し始め、ジョージ・ベンソン[3]やジョー・サンプルらと共演する。ジャズ・フュージョン系のミュージシャンとの共演のほか、エリック・クラプトンや、フィル・コリンズ(大ヒット曲「イージー・ラヴァー」の作者の一人でもある)、アニタ・ベイカー、ダフト・パンクらのポップス・ロック系のミュージシャンのバンドのレギュラーメンバーとしても活動している。
1990年、ボブ・ジェームスのアルバム『グランド・ピアノ・キャニオン』にて、リー・リトナー、ハーヴィー・メイソンと揃ってセッションを行い意気投合し、フォープレイを結成、1991年にセルフタイトルアルバムを発表した[2]。その後も継続的にアルバムを発表し、ソロ活動と並行してレギュラーグループとしての活動を続けている。
2010年、TOTOのマイク・ポーカロ支援ツアーにマイクの代役として参加。2013年からのTOTO結成35周年ツアーではバンドの正式メンバーとして参加(2014年春の日本ツアーまで)。
2013年、ベーシストとして参加したダフト・パンクのアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ』が、第56回グラミー賞において、年間最優秀アルバム賞を受賞。ナイル・ロジャースやファレル・ウィリアムスとも共演し、世界32ヶ国でチャート1位を獲得したダフト・パンクのシングル「ゲット・ラッキー」は、年間最優秀レコード賞を受賞。
2014年、ネイザンはエリック・クラプトン、スティーヴィー・ワンダー、サラ・バレリス、マイケル・マクドナルド、レイ・パーカー・ジュニア、デヴィッド・ペイチ (TOTO)らを招き、自らの名前を冠したキャリア40年目にして初のソロ・アルバム『ネイザン・イースト』を発表。同アルバムは、第57回グラミー賞で最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム賞にノミネートされた[4]。
2015年、ネイザンは同じくフォープレイのメンバーとして活躍するボブ・ジェームスと初のデュエット・アルバム『ザ・ニュー・クール』を発表[5]。
2017年、ネイザンは盟友のエリック・クラプトン、フィル・コリンズ、EW&F(ヴァーディン・ホワイト、フィリップ・ベイリー、ラルフ・ジョンソン)、チャック・ローブ、チック・コリア、ヨランダ・アダムス、カーク・ウェイラム、ニッキ・ヤノフスキーらが参加した、ソロ2作目となるアルバム『レヴェランス』を発表。同アルバムは日米ビルボードのジャズ・アルバム・チャートでそれぞれ初登場第1位を獲得。
人物
ベースのほか、スキャットを特長としたボーカリストとしての才覚も発揮している。
使用ベースは、自身のシグネイチャーモデルであるヤマハBB-NE2の6弦タイプ。”世界各国の国旗”があしらわれ、「ワールドベース (the World Bass)」という愛称をつけ使用しているほか、フェンダー、フォデラなどのベースを使用。
茶目っ気のある人物で、クリニックなどでは余興でロープマジックを披露している。また、日本での活動の際には「寧山 東」の名刺を配ることがある。
社交的で人懐っこい性格で、英国で開催された音楽イベント「SONGS&VISIONS」で一緒になった初対面の矢沢永吉にも気さくに話しかけた。このライブをきっかけに、矢沢永吉のレコーディングに参加している。
ディスコグラフィ
ソロ・アルバム
- 『ネイザン・イースト』 - Nathan East (2014年)
- 『ザ・ニュー・クール』 - The New Cool (2015年) ※with ボブ・ジェームス
- 『レヴェランス』 - Reverence (2017年)
フォープレイ
- 『フォープレイ』 - Fourplay (1991年)
- 『ビトゥイーン・ザ・シーツ』 - Between the Sheets (1993年)
- 『エリクシール』 - Elixir (1995年)
- 『ベスト・オブ・フォープレイ』 - The Best of Fourplay (1997年)
- 『④』 - 4 (1998年)
- 『スノーバウンド』 - Snowbound (1999年)
- 『イエス、プリーズ!』 - Yes, Please! (2000年)
- 『ハートフェルト』 - Heartfelt (2002年)
- 『ジャーニー』 - Journey (2004年)
- 『X』 - X (2006年)
- 『エナジー』 - Energy (2008年)
- 『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』 - Let's Touch the Sky (2010年)
- 『エスプリ・ドゥ・フォー』 - Esprit De Four (2012年)
- 『シルヴァー』 - Silver (2015年)
脚注
注釈
- ^ 「ネーザン・イースト」「ネイサン・イースト」「ネーサン・イースト」の表記もある。
出典
- ^ “Biography”. nathaneast.com. 2025年3月13日閲覧。
- ^ a b c Hogan, Ed. “Nathan East Biography, Songs & Albums”. AllMusic. 2022年3月6日閲覧。
- ^ “NATHAN EAST Bass Guitar Magazine (UK) INTERVIEW / March 2015” (英語). nathaneast.com (2015年3月1日). 2025年3月13日閲覧。
- ^ “Nathan East - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2022年3月6日閲覧。
- ^ “ボブ・ジェームスとネイザン・イーストが初のデュオ作を日本先行リリース”. CDJournal. 音楽出版社. 2025年1月19日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 公式サイト
- フォープレイ公式サイト
- Nathan East (NathanEast) - Facebook
- イッタ・インターナショナル・インコーポレイテッド(マネージメント会社)
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