ドレナージ排液装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/01 01:09 UTC 版)
「胸腔ドレナージ」の記事における「ドレナージ排液装置」の解説
カテーテル 胸腔ドレナージで用いられるカテーテルは、ポリ塩化ビニルや軟質シリコーンのような透明プラスチックでできている。カテーテル外径サイズは、フレンチスケールをベースに管理されており、外径サイズは6〜40フレンチの範囲がある。成人の場合、20 〜40フレンチ(外径6.7〜13.3ミリメートル)で、子供の場合は6〜26フレンチが一般的である。 排液システム ドレナージ排液装置では、体内の空気、血液、滲出液などを体外へ排出するシステムが備えられている。一般的に用いられている排液装置は、3系統に分かれた密閉タンクを装備し、タンク内の圧力差で排液するシステムが採用されている。 第1タンクは、胸部から排出される体液を溜めておく領域である。第2タンクでは空気を逃がし、また排液が胸部への逆流を防ぐウォーターシールといわれる弁の役割を持つ。患者が普段の呼吸で空気を吐いたり咳き込んだ時に、第2タンクで空気の泡立ちが発生する場合がある。この原理を用い、気胸などによって胸腔内に空気が漏れ出ているか、もしくは切開部に隙間ができ空気漏れが発生している可能性を予見できるため、継続的な観察が必要となる。 第3タンクは、吸引と陰圧制御を行う領域である。このタンク内の水位を調節する事によって、胸腔にかかる陰圧を管理できる。
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