ドクハキコブラとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ドクハキコブラの意味・解説 

リンカルス

(ドクハキコブラ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 02:58 UTC 版)

リンカルス
リンカルス Hemachatus haemachatus
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Spuamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: コブラ科 Elapidae
: リンカルス属 Haemachatus
: リンカルス H. haemachatus
学名
Hemachatus haemachatus
Bonnaterre1790
和名
リンカルス
英名
Rinkhals

リンカルス(学名:Hemachatus haemachatus)は、爬虫綱有鱗目コブラ科リンカルス属に属する有毒ヘビ。本種一種のみでリンカルス属を形成する(単型)。特定動物

分布

南アフリカレソトトランスカイスワジランドジンバブエモザンビーク国境周辺

形態

全長90-110cm。体色は黒色で、腹面の首の部分に1つまたは2つの明るい横縞が入る。全体に縞模様の入る個体もいる。

フードコブラ属の種とは異なり、鱗の隆起(キール)が著しいのが特徴である。

主には神経毒で、細胞毒も含まれる。

咬まれるとその細胞毒の作用で、咬症部位を中心とした皮膚の広範囲な壊死を生じることがある。

毒は他のコブラ科の種に比べると粘り気が少なくサラサラしている。

一般に毒蛇の牙は先端側に向いた噴出孔をもち、毒液の注射針として機能するが、多くのドクハキコブラのように、リンカルスの牙の噴出孔は前方へ向いており、対峙した相手に毒液を吹きかけることができる。

生態

身を隠すのに適した草原地帯を好んで生息するが、湿地帯などにも多く見られる。

危険を感じるとフードを広げて立ちあがり、噴気音をあげて威嚇する。

本種は非常に巧みな擬死行動をとることでも有名である。

食性は動物食で、主にヒキガエルを食べるが、小型爬虫類、小型両生類、小型哺乳類等も食べる。

繁殖形態はアフリカのコブラには珍しく卵胎生で、1回に20-35匹、多い時には65匹もの子ヘビを産む。

防御行動として吐く毒液は敵の眼を狙って2.5メートルから3メートル弱にまで飛び、眼に入ると激痛を感じるだけでなく、最悪の場合は失明に至ることもある[2]。 しかし、体を前方に投げ出して毒を噴射するため、フードコブラ属のドクハキコブラと比べると命中率は低い。

脚注

出典

  1. ^ Alexander, G.J. 2022. Hemachatus haemachatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2022: e.T177556A197407608. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2022-1.RLTS.T177556A197407608.en. Accessed on 16 April 2024.
  2. ^ 齋藤勝裕『美しく恐ろしい毒物の世界! ビジュアル「毒」図鑑 200種』秀和システム、2021年、201頁。ISBN 978-4-7980-6365-2 

関連項目


「ドクハキコブラ」の例文・使い方・用例・文例

  • ドクハキコブラ
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドクハキコブラ」の関連用語

ドクハキコブラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドクハキコブラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのリンカルス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS