トリ・ドーシャと気質の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:23 UTC 版)
「四体液説」の記事における「トリ・ドーシャと気質の関係」の解説
サーンキヤ哲学などを基礎とするアーユルヴェーダでは、体の健康を左右するトリ・ドーシャの他に、3つの性質トリ・グナとして、「サットヴァ(純粋性、純質)、ラジャス(動性、激質)、タマス(惰性、闇性、翳質)」が挙げられ、これは心の状態を左右するとされた。トリ・グナは、トリ・ドーシャと密接に関係していると考えられている。 ドーシャは、「同じ性質のものが同じ性質のものを増やす」という法則で変化する。動性のラジャスが増加すると、怒りやイライラがつのり、動性を持つドーシャ、ヴァータ(風)とピッタ(胆汁)を増加させる。安定性・惰性のタマスが増加すると、怠惰になり精神活動は停滞し、カパ(粘液)を増加させる。このように、ラジャスとタマスの増加は、心身の健康に悪影響を与える。 一方、トリ・グナのひとつであるサットヴァは純粋性を持ち、ドーシャ(不純なもの)を増大させることはない。サットヴァの増大はトリ・ドーシャのバランスを安定させ、精神的には愛情や優しさ、正しい知性をもたらす。このようにサットヴァは、心身の健康の基礎になっている。 トリ・グナとトリ・ドーシャへの影響要素本性作用色増加によるドーシャへの影響サットヴァ(純質) 喜楽 照明 白色 3つのドーシャの調和 ラジャス(激質) 苦憂 衝撃・活動 赤色 ヴァータ(風)、ピッタ(胆汁)を乱す タマス(闇質) 暗愚 抑制・隠覆 黒色 カパ(粘液)を乱す
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