ディリクレのL関数との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/10/11 14:02 UTC 版)
「デデキントゼータ関数」の記事における「ディリクレのL関数との関係」の解説
デデキントゼータ関数のオイラー積表示により、素イデアルのノルムの値からデデキントゼータ関数を具体的に計算することができる。素イデアルのノルムは、有理素数の素イデアル分解の結果から求めることができるが、K が一般の代数体の場合、素イデアル分解が複雑であるので、具体的に計算することは大変難しい。 しかし、K が二次体または円分体であれば、素イデアル分解の様子がよく分かっているので、オイラー積を計算することができ、その結果、デデキントゼータ関数をディリクレのL関数を用いて表現することができることが知られている。 (1) K が二次体の場合 K の判別式を D とし、 を法 D に関するクロネッカー指標とすると、 が成立する。 (2) K が円分体の場合 とする。 が成立する。ここで、最初の積は、法 m に関する原始的ディリクレ指標全てにわたる積とし、二番目の積は、法 m に関する原始的ディリクレ指標のうち、単位指標以外のもの全てにわたる積である。 さらに、任意の有理数体のアーベル拡大体 K は、ある円分体の部分体であるので(クロネッカー=ウェーバーの定理)、上のことから、 は、いくつかのディリクレL関数の積で表すことができる。
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