チェリャビンスク世界選手権でのジュリーの裁定について
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「ジュリー (柔道)」の記事における「チェリャビンスク世界選手権でのジュリーの裁定について」の解説
2014年8月にロシアのチェリャビンスクで開催された世界選手権60kg級準決勝では、世界選手権2連覇を狙う高藤直寿が地元ロシアのベスラン・ムドラノフと対戦した。この試合では高藤が先に有効を取られるが、得意の大腰で技ありを取り返したものの、それがジュリーの指示で有効に格下げされた。続いて浮落で有効ポイントをあげるも、これまたジュリーの指示でポイント自体が取り消された。その後に場外に出たとのことで指導を受けてポイントでリードされることになった。しかし、2度目の有効ポイントが取り消されてリードされていることに終了20秒前まで気付かなかったことから、そこからの効果的な反撃もならずに、結果として指導1つの差で敗れた。その後の3位決定戦には勝って3位になったものの、試合後に高藤は準決勝に関して、「こんなひどいジャッジがあるのかと思った。今までの柔道人生で予想できないことが起きた」とコメントした。この試合に関してはあからさまな地元有利の判定との見方もなされている。男子代表監督の井上康生も、終了後にIJFの審判主任理事であるバルコスに対して、有効、技あり、一本の定義にばらつきがあることを問い質したものの、判定への正式な抗議はしないという。なお、今大会ではこの試合に限らず、ジュリーが畳の上の主審に技のポイントや指導ポイントの訂正を申し入れる場面が頻繁に見られた。判定が訂正されながらそれに関する場内説明もないシステムが混乱を助長しており、選手の関係者からも理由の判然としない変更に不満の声が渦巻くことにもなった。
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