ダンシングブレーヴと新興マネーの台頭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 18:36 UTC 版)
「凱旋門賞」の記事における「ダンシングブレーヴと新興マネーの台頭」の解説
サウジアラビアのハーリド・ビン・アブドゥッラー王子の所有馬ダンシングブレーヴ(Dancing Brave)は、2歳の頃からイギリスで注目されていた。重賞に出走したことすらないにも関わらず、2000ギニーでは本命になって順当に勝ち、ダービーでも圧倒的な1番人気になった。ところが、後方に待機したダンシングブレーヴは混戦を抜け出すのが遅れ、猛烈な追い込みにも関わらず半馬身だけ届かず2着に敗れた。 ダンシングブレーヴはこのあと古馬との初対戦となるエクリプスステークスを楽勝し、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスではダービーで不覚を取ったシャーラスタニ(Shahrastani)らを相手に勝って、この年イギリス最強の座をものにした。 ダンシングブレーヴは凱旋門賞に向かい、前哨戦を10馬身差で圧勝してみせた。凱旋門賞には、イギリスのシャーラスタニのほか、フランスのベーリング(Bering)、西ドイツのアカテナンゴ(Acatenango)、アイルランドのトリプティク(Triptych)、日本のダービー馬シリウスシンボリ、チリのオークス馬マリアフマタ(Maria Fumata)など各国のダービー馬及びクラシックホースが揃った。 ダンシングブレーヴは直線まで最後方に待機していた。直線に入るとダンシングブレーヴは並み居る強豪を外から一気に抜きにかかり、最後は1馬身半差をつけてレコード勝ちをおさめた。この結果、ダンシングブレーヴはインターナショナル・クラシフィケーションで過去最高となる141ポンドを与えられた。 ダンシングブレーヴはこの後、アメリカで新しく誕生したばかりのブリーダーズカップに遠征したが、生涯最悪の成績となる4着に敗れた。ダンシングブレーヴは引退して種牡馬となったが、すぐに重大な病気にかかっていることが判明した。このダンシングブレーヴを購入したのは日本中央競馬会で、ダンシングブレーヴは日本で治療を受けて立ち直り、多くの活躍馬を出した。
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