ダイポール‐アンテナとは? わかりやすく解説

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ダイポール‐アンテナ【dipole antenna】

読み方:だいぽーるあんてな

使用電波の波長2分の1より短い直線状の導体を、左右対称配したアンテナ。ある特定の方向およびその反対方向指向性をもつ。ダブレットアンテナ双極子アンテナ双極アンテナ


ダイポールアンテナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/12 17:00 UTC 版)

半波長ダイポールアンテナの概略図
共振回路のコンデンサからダイポールアンテナを展開するアニメーション。青線が電場を、赤線が磁場を表す

ダイポールアンテナ英語:dipole antenna)またはダブレットアンテナ(doublet antenna)は、ケーブルの先(給電点)に2本の直線状の導線(エレメント)を左右対称につけたアンテナである。モノポールアンテナとともに線状アンテナの基本となるアンテナであり、最も構造が簡単なアンテナである。略してDPアマチュア無線用の自作アンテナとして広く普及している。理論上の利得は2.14dBi(2.15dBiとされる場合もある)である。導線は水平の状態で用いることが多い(水平ダイポール)。設置スペースを節約するため、および打ち上げ角を調整して遠距離通信に有利とするため、傾斜(スローパーダイポール)または垂直の状態(垂直ダイポール)で用いられることもある。

長さ

原理上の各エレメントの長さは1/4波長(全体で1/2波長)。ただし、厳密に1/4波長ではインピーダンスが誘導性となる(正の虚数成分を持つ)ため給電線とのインピーダンス整合が難しくなるので、1/4波長よりも数%短縮させてインピーダンスを純抵抗に合わせる事が多い。

エレメントを短縮する比率を短縮率と呼び、1以下の数字で表される。短縮率はエレメントが太いほど小さくなる。「短縮率」が必要な原因は、アンテナ線中の伝播速度が真空中≒空中よりも遅く、概ね短縮率を乗じた速度だから、1/2波長が空中より短いためであり、必然的に1以下となる。エレメント廻りの分布インダクタンス、分布キャパシタンスで伝播速度が変わることで分布定数共振の共振長さが変わる。両端に金属板を取り付けると、そのコンデンサー効果で更に短縮される。

ダイポール・アンテナの場合、両端が「開放端反射」となり、進行波と反射波の干渉で丁度定在波が発生した状況がアンテナの共振周波数であり、アンテナ長が1/2波長の場合が共振の基本波で中央給電部が大電流点、1波長が2倍周波数で中央給電部が高インピーダンス点、1.5波長が3倍周波で中央が大電流点……と基本波のn倍が共振点となる。

すなわち周囲の影響によって共振長さが変わるため、机上計算で正確な長さを求めることは困難である。そこで実際は、少し長めに製作しておいて、SWRが所望の周波数で最低になるようにエレメントを切り詰めて微調整することで最終的な長さを決定する。周波数 ν[MHz]に対する波長 λ[m]は、次の計算式により求めることができる。


ダイポールアンテナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 06:09 UTC 版)

アンテナ」の記事における「ダイポールアンテナ」の解説

波長ダイポールアンテナの放射抵抗は約73Ω、折返しダイポールアンテナ放射抵抗は約292Ωである。 逆V型アンテナ U型アドコックアンテナ エクスパンディッド・クワッド スクエアローアンテナ 折返しダイポールアンテナT2FD 広帯域ダイポールアンテナ対数周期アンテナログペリオディックアンテナLPDA) ファンアンテナ コニカルアンテナ AWXアンテナ クロスダイポールアンテナ

※この「ダイポールアンテナ」の解説は、「アンテナ」の解説の一部です。
「ダイポールアンテナ」を含む「アンテナ」の記事については、「アンテナ」の概要を参照ください。

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