タンマチの歴史的意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 23:25 UTC 版)
以上のような特徴をまとめると、タンマチは「モンゴル兵・被征服民兵の混成軍であり、非主流部族出身者でカアンの側近を隊長とする、モンゴル正規軍より地位の劣る軍団」であり、「遠征においては先鋒という過酷な立場を引き受け、 建国当初には行われなかった征服地での駐屯を行う」、既存のモンゴル正規軍が行わない任務を行うために編成された軍団であったといえる。 タンマチの歴史的な意義について、海老沢哲雄はダルガチという代理人を設置するのみのルーズで不安定なチンギス・カン時代の征服地支配が、鎮戍軍としてのタンマチの派遣によってより安定したものとして発展したことを指摘する。また、川本正知はタンマチを「部族戦争時代のモンゴリアには存在していなかった、通常の先鋒部隊や前方偵察隊とは異なる、先鋒軍として侵入しそのまま征服地の鎮守軍」であるとした上で、「タンマチは大モンゴル・ウルスが直面した新しい状況に対応するために、遊牧民的な発送から生まれた新たな軍事制度である」と評している。
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