スペクトル楽派とコンピュータ音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 07:10 UTC 版)
「20世紀のクラシック音楽」の記事における「スペクトル楽派とコンピュータ音楽」の解説
詳細は「スペクトル楽派」および「コンピュータ音楽(英語版)」を参照 1977年にフランス政府によって設立されたフランス国立音響音楽研究所 (通称、IRCAM)を通じて、ピエール・ブーレーズやミシェル・フーコー、ジル・ドゥールーズなどの作曲家、思想家たちの支援を受け、現代音楽におけるコンピュータや音響解析の導入、後進の育成を目的とした教育機関など、多目的に利用されていった。音響による作曲の代表的な作曲家とその作品として、ヤニス・クセナキスの「メタスタシス」(1954)や、クシシュトフ・ペンデレツキの「広島の犠牲者に捧げる哀歌」(1960)、ジョルジュ・リゲティの「アトモスフェール」(1961)などが挙げられる。 IRCAMで研修を受けたフランスの作曲家、トリスタン・ミュライユやジェラール・グリゼイなどは、音の倍音に着目した作曲を始め、こうした手法による作曲家たちは「スペクトル楽派」と呼ばれた。 また1980年代には、IRCAMなどでコンピュータの発展に伴い、これを利用した作曲や、新しく登場したシンセサイザーなどによる作曲が行われた。またIRCAMではコンピュータを用いた楽譜作成ソフト「OpenMusic」が開発された。またクセナキスは、1970年代に独自のコンピュータ音楽作成用コンピュータ「UPIC」を制作した。
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