ステイセイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 19:53 UTC 版)
ステイセイル(stay sail)とは、18世紀に使われるようになったマストの間に斜めに張られたロープに置かれた三角形の帆である。マストから1つ前のマスト、あるいはバウスプリットへ向かって張られる。フォアマストからバウスプリットに張られるものを特にジブ(Jib)と呼ぶ。マストが1本の場合はステイセイルとは呼ばず、全てをジブセイルと呼ぶ。近代のヨットにおいてはスピンネーカーと並んで重要な帆の1種である。 ステイセイルやジブは1つのマストから1枚のみとは限らず、複数張られる場合も存在する。ジブは3枚持つのが最も一般的な構成である。上から順に、 ジブトップセイル(Jib topsail) ジブ(jib) ステイセイル(Staysail) と呼ばれる。より大型の帆船では最大4枚のジブを備えるのが一般的である。そういった帆船ではフォアマスト以外にも多くのステイセイルを備えるため、ジブに単なる「ステイセイル」という名称は用いない。その場合は上から順に、 フライングジブ(Flying jib) アウタージブ(Outer jib) インナージブ(Inner jib) フォア(トップ)ステイセイル(Fore(top)staysail) - 後述する「フォア(トップ)マストに備えたステイセイル」という意味の系統的な名称。 と呼ばれる。 ジブ以外のステイセイルは、ステイセイルが張られるマストの部位の名称を使用して系統的に呼ばれる。例えばメイントップマストから前方に張られるステイセイルは「メイントップステイセイル(Main top staysail)」である。また、同じ部位から2枚張られる場合は「ローワー」「アッパー」を付けてこれを区別し、例えばメイントップマストから2枚張られるのであれば、上のものは「メインアッパートップステイセイル(Main upper top staysail)」と呼ばれる。
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