ジャマールマレーとは? わかりやすく解説

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ジャマール・マレー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/02 07:41 UTC 版)

ジャマール・マレー
Jamal Murray
デンバー・ナゲッツでのマレー
(2020年)
デンバー・ナゲッツ  No.27
ポジション PG
所属リーグ NBA
基本情報
愛称 Blue Arrow
国籍 カナダ
生年月日 (1997-02-23) 1997年2月23日(28歳)
出身地 オンタリオ州キッチナー
身長 193cm (6 ft 4 in)
体重 98kg (216 lb)
キャリア情報
高校 グランド・リバー高等学校
大学 ケンタッキー大学
NBAドラフト 2016年 / 1巡目 / 全体7位[1]
プロ選手期間 2016年–現在
経歴
2016 デンバー・ナゲッツ
受賞歴
Stats  Basketball-Reference.com
Stats  NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ カナダ
獲得メダル
カナダ
パンアメリカン競技大会
2015 トロント
U-16 アメリカ選手権
2013 ウルグアイ

ジャマール・マレーJamal Murray, 1997年2月23日 - )は、カナダオンタリオ州キッチナー出身のプロバスケットボール選手。NBAデンバー・ナゲッツに所属している。ポジションはポイントガード

来歴

大学

地元オンタリオ州の高校時代から超高校生級の逸材として注目されていたマレーは、2015年のナイキ・フープサミットでMVPを受賞するなど、NBAのスカウト陣からも注目される存在となる[1]。高校卒業後に渡米し、ケンタッキー大学に進学[2]。1年生ながら先発に定置し、平均20得点を記録。さらにブランドン・ナイトが持っていたケンタッキー大学1年生での3ポイント成功数記録を塗り替え[3]SECの1stチームにも選出されたマリーは、1年間プレーしただけで2016年のNBAドラフトアーリーエントリーを表明。

NBA

2016年6月23日に行われたNBAドラフトにて1巡目全体7位でデンバー・ナゲッツから指名され[4]、8月9日にナゲッツとのルーキー契約に合意した[5]

2016-17シーズンの2017年2月17日のNBAオールスターゲーム前夜祭のライジング・スターズ・チャレンジでは、両チーム最多の36得点を記録し、MVPに選出された[6]。 4月8日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦では自身初の30得点を記録[7]。このシーズンはゲイリー・ハリスの控えとして82試合で平均21.5分に出場し、9.9得点、2.6リバウンド、2.1アシスト、0.6スティールを記録し、NBAオールルーキーチーム(2nd)に選ばれた[8]

2017-18シーズン、2018年1月22日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦で38得点を記録、試合終了までの数分間で3ポイントプレーを決めるなどし、チームは104-101で勝利した[9]。このシーズンはニコラ・ヨキッチと共にチームの中心選手となり、81試合で平均31.7分に出場し、16.7得点、3.7リバウンド、3.4アシスト、1.0スティールを記録した。

2018-19シーズン、11月5日のボストン・セルティックス戦で当時キャリアハイとなる48得点を記録した[10]。このシーズンは75試合で平均32.6分に出場し、18.2得点、4.2リバウンド、4.8アシスト、0.9スティールを記録した。チームとして6年ぶりで自身初のプレーオフでは平均21.3得点、4.4リバウンド、4.7アシストなどを記録し、カンファレンスファイナル進出まであと一歩のところまで迫った。

2019-20シーズン開幕前の6月30日にナゲッツとの5年総額1億7000万ドルのマックス契約に合意した[11]。プレーオフではカンファレンスクオーターファイナルのユタ・ジャズとの対戦で第4戦と6戦でそれぞれプレーオフキャリアハイとなる50得点を記録した。

2020年のマレー

2020-21シーズン、2021年2月19日のクリーブランド・キャバリアーズ戦でキャリアハイに並ぶ50得点を記録し、チームは120-103で勝利した[12]。なお、マレーはこの試合でフリースローを1本も打っておらず、フリースローなしで50得点を記録したNBA史上初の選手となり、FG成功率と3P成功率をどちらも80%以上の確率で50得点を記録した史上2人目の選手となった[13][14]。4月12日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で左膝前十字靭帯を断裂する重傷を負い、翌日に無期限の欠場を余儀なくすることが発表された[15]。このシーズン、マレーは平均35.5分の出場で平均21.2得点(FG成功率47.7%、3P成功率40.8%)、4.8アシスト、1.3スティールを記録した[16]

2021-22シーズンは、上述の大怪我によりシーズン全休を余儀なくされた[17]。なお、このシーズンにチームはプレーオフに進出したが、第1回戦でゴールデンステート・ウォリアーズに第5戦の末に敗れた[18]

2022-23シーズン、チームはNBAファイナルに進出、ファイナルでは全5試合でいずれも2桁得点、そのうち4試合ではアシストも2桁記録するなど[19]、チームの優勝に貢献した。

2023-24シーズン、2024年4月22日に行われたロサンゼルス・レイカーズとのプレーオフ第1回戦の第2戦で、決勝ブザービーターとなるフェイドアウェイ・ジャンパーを含む20得点を記録し、チームは101-99で辛勝した[20][21]。1週間後に行われた第4戦でふくらはぎを痛めたのにも関わらず第5戦に出場し、決勝点となるミドルシュートを含む32得点を記録し、チームのカンファレンス準決勝進出に大いに貢献した[22][23]。5月6日に行われたミネソタ・ティンバーウルブズとのカンファレンス準決勝の第2戦で、自身がベンチにいる時にコートに向かってタオルなどを投げ込み、翌日に10万ドルの罰金処分を科された[24][25]。第7戦では35得点を記録したが、チームは90-98で敗れ、プレーオフ敗退となった[26]

2024-25シーズン、9月7日にナゲッツとの4年総額2億800万ドルの延長契約に合意した[27]。2025年1月14日のダラス・マーベリックス戦で45得点を記録し、チームは118-99で勝利した[28]。2月12日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦でキャリアハイを更新する55得点を記録し、チームは132-121で勝利した[29]

個人成績

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ
  優勝シーズン     リーグリーダー

NBA

レギュラーシーズン

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2016–17 DEN 82* 10 21.5 .405 .334 .883 2.6 2.1 .7 .3 9.9
2017–18 81 80 31.7 .451 .378 .905 3.7 3.4 1.0 .3 16.7
2018–19 75 74 32.6 .437 .367 .848 4.2 4.8 .9 .4 18.2
2019–20 59 59 32.3 .456 .346 .881 4.0 4.8 1.1 .3 18.5
2020–21 48 48 35.5 .477 .408 .869 4.0 4.8 1.3 .3 21.2
2021–22
負傷により全休
2022–23 65 65 32.8 .454 .398 .833 4.0 6.2 1.0 .2 20.0
2023–24 59 59 31.5 .481 .425 .853 4.1 6.5 1.0 .7 21.2
2024–25 67 67 36.1 .474 .393 .886 3.9 6.0 1.4 .5 21.4
通算 536 461 31.3 .455 .381 .870 3.8 4.7 1.0 .4 18.0

プレーオフ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2019 DEN 14 14 36.3 .425 .337 .903 4.4 4.7 1.0 .1 21.3
2020 18 18 39.4 .510 .466 .890 4.9 6.6 .9 .3 26.9
2023 20 20 40.0 .473 .396 .926 5.7 7.1 1.5 .3 26.1
2024 12 12 38.5 .402 .315 .923 4.3 5.6 .8 .5 20.6
2025 14 14 41.3 .444 .354 .875 4.9 5.2 1.2 .8 21.8
通算 79 79 39.2 .457 .383 .904 4.9 6.0 1.1 .4 23.7

カレッジ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2015-16 ケンタッキー 36 36 35.2 .454 .408 .783 5.2 2.2 1.0 .3 20.0

プレースタイル

ミッドレンジや3ポイントラインからのシュートを得意とする。3ポイントシュートを決めた後、「ボウ・アンド・アロー」と呼ばれるアーチャーが弓を引くポーズを行うことが多い。 運動能力も高く、アクロバティックなレイアップがしばしば見られる。また、勝負所に強い。

代表歴

2013年のFIBAU-18アメリカ大陸選手権でカナダ代表デビュー[30]。2015年のパンアメリカンゲームでフル代表に招集された[31]

脚注

  1. ^ With bright future, Canadian prospect Jamal Murray aspires to 'be more'
  2. ^ Canadian hoops phenom Jamal Murray chooses University of Kentucky
  3. ^ Kentucky Wildcats: Jamal Murray 2016 NBA Draft Profile
  4. ^ Denver Nuggets Select Murray, Hernangomez and Beasley in First Round of 2016 NBA Draft
  5. ^ Nuggets Sign Murray, Hernangomez and Beasley”. NBA.com (2016年8月9日). 2016年8月9日閲覧。
  6. ^ World Team beat USA 150-141, Murray named MVP
  7. ^ Murray scores career-high 30, Nuggets beat Pelicans 122-106
  8. ^ Jamal Murray named to NBA All-Rookie Second Team
  9. ^ Murray's 38 points lead Nuggets over Trail Blazers 104-101” (英語). ESPN.com. ESPN (2018年1月22日). 2018年3月4日閲覧。
  10. ^ ジャマール・マレーが自己最多の48得点、ナゲッツがセルティックス撃破で5連勝”. スポーティングニュース (2018年11月6日). 2020年5月15日閲覧。
  11. ^ ブレイザーズのリラード、ナゲッツのマレーが最高額で延長契約に合意!”. バスケットボールキング (2019年6月30日). 2020年5月15日閲覧。
  12. ^ Murray's 50 points power Nuggets past crumbling Cavaliers”. ESPN.com (2021年2月19日). 2021年2月20日閲覧。
  13. ^ Denver Nuggets' Jamal Murray first ever with 50 points, zero free throw attempts”. ESPN.com (2021年2月19日). 2021年2月20日閲覧。
  14. ^ Baer, Jack (2021年2月19日). “Jamal Murray erupts for career-high 50 points, and it's a 50-point game unlike any other”. ca.style.yahoo.com. 2021年2月20日閲覧。
  15. ^ Nuggets' Murray has torn ACL, out indefinitely” (英語). ESPN.com (2021年4月13日). 2021年4月13日閲覧。
  16. ^ Nuggets guard Jamal Murray remains out indefinitely after knee surgery” (英語). www.nba.com. 2021年10月6日閲覧。
  17. ^ Jamal Murray Hasn't 'Closed the Door' on Return from Knee Injury, per Nuggets' Malone”. Bleacher Report. 2022年4月8日閲覧。
  18. ^ Selbe, Nick (April 28, 2022). “Warriors Knock Out Nuggets in First Round With Game 5 Comeback Win”. Sports Illustrated. https://www.si.com/nba/2022/04/28/warriors-beat-nuggets-game-5-advance-nba-playoffs 2022年12月9日閲覧。. 
  19. ^ Jamal Murry 2022-23” (英語). ESPN. 2024年1月30日閲覧。
  20. ^ Stapleton, Arnie (2024年4月22日). “JAMAL MURRAY SINKS SHOT AT BUZZER TO CAP 20-POINT COMEBACK AND LEAD NUGGETS PAST LAKERS 101-99”. nba.com. 2024年4月22日閲覧。
  21. ^ Pagaduan, Jedd (2024年4月22日). “Jamal Murray's crazy game-winner completes Nuggets' 20-point Game 2 comeback vs. Lakers”. ClutchPoints. 2024年4月22日閲覧。
  22. ^ Murray scores 32 and hits game-winner in Nuggets' 108-106 series-clinching victory over Lakers”. CBS Sports (2024年4月30日). 2024年11月7日閲覧。
  23. ^ Stapleton, Arnie Melendrez (2024年4月30日). “Nuggets point guard Jamal Murray starts Game 5 against Lakers despite strained left calf”. Associated Press News. 2024年11月7日閲覧。
  24. ^ Nuggets' Jamal Murray fined $100K for tossing multiple objects on court”. NBA.com (2024年5月7日). 2024年5月7日閲覧。
  25. ^ Nuggets' Jamal Murray fined $100,000, not suspended for tossing objects during Game 2”. theathletic.com (2024年5月7日). 2024年5月7日閲覧。
  26. ^ Maloney, Jack (2024年5月19日). “Minnesota eliminates reigning champs with historic Game 7 comeback”. CBS Sports. 2024年5月20日閲覧。
  27. ^ Stapleton, Arnie (2024年9月7日). “Nuggets star Jamal Murray agrees to a 4-year, $208M max contract extension, AP source says”. ABC News. 2024年9月7日閲覧。
  28. ^ Jamal Murray scores 32 of his season-high 45 points in the 1st half as Nuggets beat Mavs 118-99”. ESPN.com. (2024年1月15日). 2024年1月15日閲覧。
  29. ^ Finnegan, Troy (2025年2月13日). “Jamal Murray's 55-point explosion vs. Trail Blazers has Nuggets fans going bonkers”. ClutchPoints. 2025年2月13日閲覧。
  30. ^ Jamal Murray’s star is on the rise
  31. ^ Orangeville Prep's Jamal Murray invited to Canada Pan Am team tryouts

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