ザリガニとカニ・エビ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 02:56 UTC 版)
上記の通り、ザリガニはエビガニと呼ばれることがある。外見からしても、エビとカニの中間的な印象である。 ザリガニのハサミは同じ十脚目のカニに似た大きなはさみを持ち、名前にもカニが入っている。しかしザリガニはザリガニ下目、カニはカニ下目であり、それぞれが独立した下目である。よってザリガニはカニとは別の生物であり、カニに含まれる生物ではない。また、十脚目の系統解析はあまり進んでいないが、ザリガニ下目とカニ下目が非常に近縁ということはなさそうである。ザリガニとカニに共通する大きなはさみは、それぞれで独立に進化している。 一方で、エビは「十脚目のうちカニ下目とヤドカリ下目を除いた全ての側系統群」のことである。つまりザリガニがザリガニ下目であり、カニ下目やヤドカリ下目ではない以上、「ザリガニはエビに含まれる生物」ということになる。実際、ザリガニ下目の海生種であるアカザエビなどは、一般にはエビと見做されている。よって書籍などでは、「ザリガニはカニではなく、エビの一種である」といった紹介がなされることもあるが、エビという分類が広範囲の生物を含むため、このような説明では誤解を招く可能性がある。十脚目はクルマエビ亜目とエビ亜目に大きく2分され、ザリガニ、カニ、ヤドカリは、全てエビ亜目に含まれている。つまり、ザリガニはエビの一種であるが、その意味ではカニやヤドカリもエビに含まれる。
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