コンドア・ロック‐アート遺跡群とは? わかりやすく解説

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コンドアロックアート‐いせきぐん〔‐ヰセキグン〕【コンドアロックアート遺跡群】

読み方:こんどあろっくあーといせきぐん

Kondoa Rock Artタンザニア中部ドドマ州コンドア地区にある洞窟壁画中心とした遺跡群。岩や崖、洞窟描かれ多くの絵からは、先住民信仰思想狩猟社会から農耕牧畜社会への変化などを見ることができる。2006年世界遺産文化遺産)に登録された。コンドアの岩絵遺跡群コンドア岩石芸術遺跡群


コンドアの岩絵遺跡群

(コンドア・ロック‐アート遺跡群 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:35 UTC 版)

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コンドアの岩絵遺跡群
タンザニア
英名 Kondoa Rock-Art Sites
仏名 Sites d’art rupestre de Kondoa
面積 233600 ha
登録区分 文化遺産
登録基準 (3), (6)
登録年 2006年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
使用方法表示

コンドアの岩絵遺跡群は、タンザニアドドマ州コンドア地区にある洞窟壁画群を中心とする遺跡である。審美的にも高く評価しうる岩絵群が数千年にわたり蓄積されてきたことや、洞窟が地元民の伝統文化と密接に結びついてきたことなどが評価され、ユネスコ世界遺産に登録されている。

特色

赤い絵と白黒の絵

コンドアの岩絵は、赤い絵と白黒の絵に大別でき、前者の方がより古い。そちらは弓矢を携えた狩人やレイヨウゾウなどの狩猟対象の獣が描かれている。

後者は一転して、家畜が中心となっているため、描き手(言い換えれば、この地の住民)が狩猟民から牧畜民へと変化したことが窺える。

鉄の精錬所跡なども発見されており、その年代調査の結果、白黒の絵は1500年ほど遡るものであることが明らかになっているが、赤い絵の継続年代は未詳のままである[1]

儀礼

洞窟は住民の伝統文化で重要な位置を占める。成人の通過儀礼に使う人々や、聖地と崇める人々などがいる[1]

世界遺産

2000年に暫定リストに登録され、2005年に世界遺産委員会で審議された。しかし、緩衝地域が設定されていなかったことなどの不備6点を指摘され、登録が認められなかった。

翌年、周囲500mの緩衝地域を設定することなどの改善策がまとめられた結果、再審議に掛けられ、登録が認められた[1]

登録地域

コンドア地区にどれだけの洞窟壁画が存在するのか、その全体像は未解明である。世界遺産に登録されているのは以下の193箇所 (193 recorded sites) である。

  • パヒ (Pahi complex) - 78箇所
  • カンダガ=クワ・ムテア=キセセ (Kandaga-Kwa Mtea-Kisese complex) - 22箇所
  • タウィ=フェンガ (Thawi-Fenga complex) - 25箇所
  • クンドゥシ=キニャシ (Kundusi-Kinyasi complex) - 29箇所
  • コロ (Kolo complex) - 10箇所
  • チェケ・チュンガイ (Cheke Chungai complex) - 29箇所

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  • (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

脚注

関連項目

座標: 南緯4度43分28秒 東経35度50分02秒 / 南緯4.72444度 東経35.83389度 / -4.72444; 35.83389



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