コンテスト提出作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 03:19 UTC 版)
「天国 (ティントレット)」の記事における「コンテスト提出作品」の解説
各芸術家が絵画のコンテストで提出したいくつかの習作が現存している。ヴェロネーゼのバージョンは現在フランスのリール宮殿美術館に、フランチェスコ・バッサーノのバージョンはエルミタージュ美術館に、パルマ・イル・ジョーヴァネのバージョンはミラノのアンブロジアーナ絵画館(イタリア語版)に所蔵されている。 ティントレットの場合は2点現存しており、それぞれルーヴル美術館とマドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館に所蔵されている。ルーブル版は最終的な完成作と多くの点で異なっており、ボルネミッサ版はより完成作に近い。これら3点の関係についていくつかの説が出されている。シュルツ(Schulz)によると、ルーヴル版とボルネミッサ版の習作は、火災が発生する前の1560年代半ば頃にグアリエントのフレスコ画を新しい作品と置き換えるためにフェデリコ・ツッカリと競った初期のプロジェクトの一部であるという。ロドルフォ・パルッキーニ(イタリア語版)とフランチェスコ・ロッシ(Francesco Rossi)は、ルーヴル版は1564年頃にフレスコ画を置き換えるためにティントレットが提出したものであり、ボルネミッサ版はティントレットがコンテストで提出したものとした。さらに別の説によるとルーブル版はコンテストで提出されたものであり、ボルネミッサ版はヴェロネーゼの死後に改めて提出されたものであるという。
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