クルックス管を用いた実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 22:17 UTC 版)
「クルックス管」の記事における「クルックス管を用いた実験」の解説
クルックス管は多くの歴史的な実験に用いられたが、その焦点は陰極線の正体を探ることだった。当時二つの説があった。イギリスのクルックスやヴァ―リー(en)らが信じているところでは、陰極線とは「小体」("corpuscle")ないし「放射物質」("radiant matter")、すなわち電荷を帯びた原子であった。ドイツのヘルツやゴルトシュタインらは陰極線を「エーテル振動」、すなわち未知の種類の電磁波だとみなし、管内を流れる電流とは切り離して考えていた。トムソンが陰極線の質量を測定し、その正体が負の電荷を持った新種の粒子だと実証したことで論争は終結した。トムソンはこの粒子を「小体」と呼んでいたが、後に「電子」("electron")という名に改められた。
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