ガリ構想
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1992年6月17日、国際連合事務総長のガリ(ブトロス・ブトロス=ガーリ)は、ガリ構想の中で5種類の平和機能を提示した。 予防外交(注:予防外交の定義は50以上存在し、明確な定義は無い) 平和的手段による平和の創造(紛争を平和的な手段を用いて平和的に解決する) 強制的な措置を施し、平和を創造する(平和強制) 平和維持(停戦など) 紛争後の平和の建設、構築 以上の5種類の平和機能の内、国連が(正当性、不当性を判断して)関与するのは「強制的な措置を施し、平和を創造する(平和強制)」のみである。 これは国連憲章第六章及び国連憲章第七章の理念を合わせて提言した物であるが、数多くの国々や有識者から批判を浴びた。批判の多くは、平和強制によって国連が介入先の国家主権を無視する事に関して、より「積極的」になる事に比重が置かれた為である。 よってガリ構想が示した平和強制部隊(Peace enforcement units)は多くの人によって問題点を指摘され有効性が疑問視され、1994年にはソマリアにおける紛争などの解決に失敗したため、今後は行わないことをガリ自身が宣言した。
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