カール・ユングとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/22 22:27 UTC 版)
「バシレイデース」の記事における「カール・ユングとの関係」の解説
分析心理学を創始したカール・グスタフ・ユングは、若き日に、人間の魂の存在の意味について様々な思索をめぐらした。それらは、『赤の書』などの手稿に記されて残っているが、なかでも、まとまった神秘主義的な思索を小冊子として限定出版して、これを親しい友人に配布した。 この小冊子は、『死者への七つの教説』と名付けられているが、この書物のなかで、ユングは、自身をアレクサンドリアのバシリデスであるとして、バシリデスの名の下に、善の神つまり「ヘーリオス」と悪の霊つまりサーターンの二元論を述べ、更に、両者が共通して依拠する霊的原理として、「アブラクサス」を定義した。 ユングのアブラクサスは善悪を超越した、あるいは善悪両面の機能を持つ「はたらき」である。また、プレロマ(プレーローマ)についてユングは記した。このことより、ユングが若い時代よりグノーシス主義の思想に多大な関心を抱き、また自身、グノーシス主義的な考えを持っていたことが分かる。
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