カールスルーエモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 04:31 UTC 版)


カールスルーエ・モデル(Karlsruher Modell)は、路面電車/ライトレールと通勤鉄道/地域鉄道が同一の線路上を走行するトラムトレイン(路面電車・鉄道システム)であり、通常は都市部・都市間・都市部外を走行する。
当初はドイツのカールスルーエ市で、同市地方交通局とカールスルーエ交通連盟(KVV)によって開発・導入された。
概要
1992年に開業したカールスルーエの路面電車システムは、通常の鉄道網と市内の路面電車網を繋いでおり、システム全体はカールスルーエ・シュタットバーンと呼ばれている。乗客はバーデン=バーデンなどの遠方の都市からカールスルーエの中心部まで直接移動でき、中央駅と市内中心部の間の不便な移動を解消し、乗り換え回数が大幅に削減された。
他の都市にも 同様の路面電車システムが作られた。
その他の例
同様のモデルは、1886年からウィーン市とバーデン郊外を結ぶヴィーン - バーデン地方線で運用されている。
カールスルーエ・モデルを採用した他の交通システムには、以下がある。
- City-Bahn Chemnitz,、ドイツ
- ザールバーン、ドイツ
- レギオトラム (カッセル)、ドイツ
- ノルトハウゼン市電、ドイツ
- タイン・アンド・ウィア・メトロ、イギリス
- ランドスタット鉄道、オランダ
- アテネ地下鉄、ギリシャ
- サンディエゴ・トロリー、アメリカ合衆国
- Alicante Tram,、スペイン
- シェフィールド・スーパートラム、イギリス
- South Wales Metro、ウェールズ
- セゲド/ホードメゼーヴァーシャールヘイ・トラムトレイン、ハンガリー
- 福井鉄道・えちぜん鉄道、日本
- 広島電鉄 宮島線、軌道線、日本
- 筑豊電鉄、西鉄北九州線(軌道、廃止)、日本
- 2013年、オーストラリアのアデレード・メトロは、カールスルーエをモデルにしたBowdenーWoodville間4.8km(3.0マイル)の線路と、それに続くPort Adelaideまでの4.2km(2.6マイル)の線路を建設するポートリンクプロジェクトを提案した[1]。
Train-trams
ドイツのツヴィッカウは、カールスルーエ・モデルを逆転させ、軽量のRegioSprinterディーゼル機関車を幹線鉄道から路面電車へと延長して、列車兼路面電車 (Zwickau Model) として運用。
脚注
- ^ “Adelaide tram promise: suburban routes up for grabs”. InDaily (2016年5月17日). 2018年9月7日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Karlsruhe model project - カールスルーエ市営鉄道の広範な歴史資料があり、特にモデル開発に重点を置いている。
- Karlsruhe Transport Authority (KVV) - カールスルーエ地域で鉄道サービスを運営しており、高速列車、市内では柔軟に路面電車として運行している。
- Karlsruhe: The Karlsruhe model of a dual-mode railway system SURBANーベルリンの欧州都市環境アカデミーによる欧州都市開発に関データベース。
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