カルダノの方法とは? わかりやすく解説

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カルダノの方法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 06:39 UTC 版)

三次方程式」の記事における「カルダノの方法」の解説

一般三次方程式代数的解法は、カルダノの方法あるいはカルダノの公式として知られている。 a3 x3 + a2 x2 + a1 x + a0 = 0 (a3 ≠ 0) の両辺を a3 で割り x3 + A2 x2 + A1 x + A0 = 0形にする。( A n = a n a 3 {\displaystyle A_{n}={\frac {a_{n}}{a_{3}}}} ) x = yA 2 3 {\displaystyle x=y-{\frac {A_{2}}{3}}} により変数変換を行うと、2次の項が消え、 y 3 + ( A 1 − A 2 2 3 ) y + ( A 01 3 A 1 A 2 + 2 27 A 2 3 ) = 0 {\displaystyle y^{3}+\left(A_{1}-{\frac {{A_{2}}^{2}}{3}}\right)y+\left(A_{0}-{\frac {1}{3}}A_{1}A_{2}+{\frac {2}{27}}{A_{2}}^{3}\right)=0} という三次方程式得られる。見やすいよう一次係数を p, 定数項を q とし y3 + p y + q = 0 と書く。 ここで y = u + v とおくと、 u3 + v3 + q + (3uv + p)(u + v) = 0 未知数 u, v がこの方程式満たすには、 u3 + v3 + q = 0 3uv + p = 0 となることが十分であるが、この十分条件満たす u, v が以下に示すように求まる根と係数の関係より、u3, v3 を解とする二次方程式は t 2 + q t − ( p 3 ) 3 = 0 {\displaystyle t^{2}+qt-\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}=0} この二次方程式解の公式により解くと、 u 3 , v 3 = − q 2 ± ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 {\displaystyle u^{3},v^{3}=-{\frac {q}{2}}\pm {\sqrt {\left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}}}} 故に実数解の一つとして y = − q 2 + ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 3 + − q 2 − ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 3 {\displaystyle y={\sqrt[{3}]{-{\frac {q}{2}}+{\sqrt {\left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}}}}}+{\sqrt[{3}]{-{\frac {q}{2}}-{\sqrt {\left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}}}}}} が求まる。 この解法が見つけられ当時複素数知られていなかったため、これで解を求めたことになったが、 ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 < 0 {\displaystyle \left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}<0} の時、実数解が虚数表されるという不合理生じたその後複素数についての研究進み x3 = a の解が ω を 1 の虚立方根として a 3 , ω a 3 , ω 2 a 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{a}},\omega {\sqrt[{3}]{a}},\omega ^{2}{\sqrt[{3}]{a}}} の3個あることが知られるようになってからは u の立方根をとる際にも同様に 3 つの場合考えるようになり、それぞれに対応する v を求めることで y = ω k − q 2 + ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 3 + ω 3 − k − q 2 − ( q 2 ) 2 + ( p 3 ) 3 3   ( k = 0 , 1 , 2 ) {\displaystyle y=\omega ^{k}{\sqrt[{3}]{-{\frac {q}{2}}+{\sqrt {\left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}}}}}+\omega ^{3-k}{\sqrt[{3}]{-{\frac {q}{2}}-{\sqrt {\left({\frac {q}{2}}\right)^{2}+\left({\frac {p}{3}}\right)^{3}}}}}\ (k=0,1,2)} が解として知られるようになった。 カルダノの方法より、次の因数分解の公式が導かれる: x3 + y3 + z33 x y z = (x + y + z)(x + ω y + ω2 z)(x + ω2 y + ω z) = (x + y + z) (x2 + y2 + z2z xx yy z) 逆に、この因数分解の公式から、三次方程式同様に解くことができる。三次方程式 x3 + p x + q = 0 において、y3 + z3 = q, −3 y z = p とおくと、上記因数分解の公式より x3 + p x + q = (x + y + z)(x + ω y + ω2 z)(x + ω2 y + ω z) この計算はカルダノの方法と同じである。

※この「カルダノの方法」の解説は、「三次方程式」の解説の一部です。
「カルダノの方法」を含む「三次方程式」の記事については、「三次方程式」の概要を参照ください。

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