カリフ権力の強化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 06:13 UTC 版)
アッバース朝ではサーサーン朝ペルシアや東ローマ帝国に倣って複雑な官僚制が組織され、カリフの権威と権力は至高至上のものとされた。この時代のカリフはめったに人前に姿を現さず、文武百官によって一般庶民から隔絶されていた。宮中でもカリフは周囲に帳をめぐらし、侍従(ハージブ)がカリフへの取次ぎを行なった。そのため高官であってもカリフと直接に対面することはまれであった。カリフはさまざまな称号を帯び、のちには「預言者の代理人」(ハリーファト・ラスールッラー)ではなく「神の代理人」(ハリーファト・アッラー)と名乗るにいたった。またカリフの玉座の脇には常に死刑執行人が控え、カリフの意に沿わぬものはその場で処刑できるものとされた。
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