カツオノカンムリとは? わかりやすく解説

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かつお‐の‐かんむり〔かつを‐〕【×鰹の冠】

読み方:かつおのかんむり

ヒドロ虫綱カツオノカンムリ科の腔腸動物暖流とともに浮遊し、夏、太平洋岸でみられる気胞体は長径約5センチの平たい楕円形で、この上三角の帆を立てた形をし、周縁青藍色、中央無色


鰹の冠

読み方:カツオノカンムリ(katsuonokanmuri)

カツオノカンムリ科のクラゲ

学名 Velella lata


カツオノカンムリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 07:04 UTC 版)

カツオノカンムリ
カツオノカンムリ
分類
: 動物界 Animalia
: 刺胞動物門 Cnidaria
: ヒドロ虫綱 Hydrozoa
: 花クラゲ目 Anthomedusae
亜目 : 盤泳亜目 Disconectae
: ギンカクラゲ科 Porpitidae
: カツオノカンムリ属 Velella
: カツオノカンムリ
V. velella
学名
Velella velella
Linnaeus, 1758
シノニム

Velella lata Chamisso & Eysenhardt 1821

和名
カツオノカンムリ
英名
by-the-wind sailor, purple sail

カツオノカンムリ(鰹の冠、学名Velella velella[1]、英名:By-the-wind sailor[1])は、ヒドロ虫綱の群体性クラゲの1種。暖海性・外洋性で、黒潮海域に生息する。しばしばカツオの群れと一緒に見つかるのでこの名がある。

鍋蓋状の気泡体(水辺板)の上に三角形の帆を持ち、風に乗って移動する[1][2]。下面には摂餌専用の個体である栄養体、周縁には餌捕獲を行なう触手状の個体である感触体を持つ。水平板の周縁は鮮やかな青藍色で[2]、中央は無色透明。気泡体の年輪状の模様の中は気体が入っており、それで水上に浮かぶ。完全に水面を突き抜けて大気中に顔を出すのは、大部分のクラゲには見られない特徴である。触手の刺胞に刺されると激しく痛む[1]

砂浜に打ち上げられたカツオノカンムリ
打ち上げられたカツオノカンムリの拡大

カツオノエボシや、近縁のギンカクラゲと共に、黒潮に乗って夏期に日本に近付く。台風の後など、よく砂浜の一箇所にまとめて打ち上げられていることがある[1]

なお、このクラゲは群体性であるため、管クラゲ類に所属するものと考えられて来た。しかし、生殖個体として小さなクラゲを作る事から、クラゲに見えるのは、浮きをもつ、群体性ポリプであるとの判断となった。浮きをもつ固着性動物の群体というのは奇妙に見えるが、現世ではともかく、古生代フデイシウミユリには似た例が多く知られている。現在では生殖個体の形質から花クラゲ目に移されている。

脚注

  1. ^ a b c d e カツオノカンムリ”. kuroshio.or.jp. 公益財団法人 黒潮生物研究所. 2024年2月29日閲覧。
  2. ^ a b 危険生物「カツオノエボシ」「カツオノカンムリ」に注意してください - 環境政策課”. www.city.ibusuki.lg.jp. 指宿市. 2024年2月29日閲覧。


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