オペロンの数と構成の予測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 09:07 UTC 版)
「オペロン」の記事における「オペロンの数と構成の予測」の解説
オペロンの数と構成は大腸菌で最も徹底的に研究されている。その結果、生物のゲノム配列に基づいて予測を行うことができるようになっている。 予測法の1つでは、ゲノム中のオペロンの数の予測の主な指標として、遺伝子間の距離が利用される。同一のオペロン内の遺伝子間の距離は短く、その分布には明確なピークがみられるのに対し、転写単位の境界に位置する遺伝子間では距離の分布は一様となる。 他の予測法では、複数のゲノムで遺伝子の順序と向きが保存されている遺伝子クラスターの発見に基づいて予測が行われる。 オペロンの予測は、分子の機能的分類を考慮に入れることでより正確なものとなる。細菌の遺伝子は、ともにタンパク質複合体を形成したり、共通した経路へ関与したり、共通した基質や輸送体を利用したりするものがクラスタリングしていることがある。正確な予測はこうしたデータの全てを利用して行われ、実際的には困難なタスクである。 パスカル・コサールの研究室は、微生物リステリア・モノサイトゲネスの全てのオペロンを初めて実験的に同定した。2009年の研究では517個のポリシストロン性オペロンのリストが記載され、さまざまな条件下で生じる転写の全体的な変化が記載された。
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