大霜降枝尺蠖
オオシモフリエダシャク(英: Peppered moth, Biston betularia)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 07:34 UTC 版)
「自然選択説」の記事における「オオシモフリエダシャク(英: Peppered moth, Biston betularia)」の解説
オオシモフリエダシャクはアジア・ヨーロッパ・北アメリカなどに分布する夜行性の蛾。19世紀に観察された、自然選択の有名な実例であり、工業暗化という言葉でも知られる。19世紀後半から、ヨーロッパの工業都市が発展するにつれて、その付近に生息するガ(蛾)に暗色の個体が増加した。19世紀半ばから50年間で、黒色個体の数は2%から98%にまで増えたとも言われ、この現象はアメリカでも見つかっている。工場の煤煙で樹木が黒ずんだため、白い個体が黒い個体より多く捕食されたことによると説明される。その後環境が回復すると白い個体が再び増加した。かつては異論があったが、現在ではさらに厳密な検証が実施され、この黒い個体の増減が間違いなく自然選択の実例であるとして専門家の見解は一致している。かつて検証実験の方法に批判的であったジェリー・コインも、鳥による捕食を通じた自然選択の実例であることを認めるに至っている。
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