エンメルカルの苦悩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/14 07:51 UTC 版)
アラッタの抵抗に難儀するウルク軍のため、戦の神でもあるイナンナから策を授かろうと、エンメルカルは「ウルクへ行って女神に伝言してくれる者はおらんか」と聞き回ったが、誰も進み出なかった。エンメルカルが両拳を握り苦悩していると、隊列の中からただ1人、王の懇情に応じると名乗りを上げた者が居た。かの小さな王子、ルガルバンダである。彼は単身で行かせてくれと言い、小さな頭を王の前に垂れると、イナンナへの伝言と軍旗を受け取った。兄たちは心配し、「何故そう、1人!1人!と言うのだ。まだ子どものお前を行かせる訳にはいかない」、「この山々は大変危険なのだから、生きて帰ることなどできやしない。そうなれば、我らと再び食卓を囲むこともできなくなるのだぞ」などと言って一斉に引き留めるが、王子は「時間がもったいないので、もう行きます」と淡々としているので、兄たちや従者らの心は落ち込んでしまった。
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