エンペラーの語源として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 15:17 UTC 版)
「インペラトル」の記事における「エンペラーの語源として」の解説
インペラトルは、日本語で一般に皇帝と訳されている英語のエンペラー(emperor)の語源である。 例えば、およそ120年頃の成立とされるスエトニウスの『ローマ皇帝伝』ではローマ皇帝を指すのに「プリンケプス」「カエサル」「インペラトル」と3通りに呼び、統一していない。ギリシア語が公用語であったビザンツ帝国では「アウトクラトール(αυτοκράτωρ)」をインペラトルの訳語として使用した。 「インペラトル」は「カエサル」とともに、西欧語の「皇帝」を意味する言葉の語源であり、同じく帝政時代に皇帝を指した「アウグストゥス」の語の影響がほとんど残っていないのと比べると対照的である。インペラトルの称号は1721年にロシア皇帝にも採用された。 しかし歴史学においてはインペラトルの称号から直接ローマ皇帝の君主としての性格を論じるよりも、元首政初期のアウグストゥスとその後継者の位置から論じるものが多く、インペラトルについても元首政期のローマ皇帝が包含していた多様な属性の一つであるという見方が一般的である。
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