イングヴァリ1世とは? わかりやすく解説

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イングヴァリ1世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/20 09:00 UTC 版)

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イングヴァリ1世
Ингварь I Ярославич
キエフ大公
在位 1202年1214年
別号 ルーツク公
在位 1180年 - 1220年

出生 1152年
死去 1220年?
子女 イジャスラフ
スヴャトスラフ
ヤロスラフ
ウラジーミル
グレミスラヴァ
父親 ヤロスラフ2世
母親 リクサ・プシェミスロヴナ
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イングヴァリ1世(イングヴァリ・ヤロスラヴィチ)ロシア語:Ингварь Ярославич、ウクライナ語:Інгвар Ярославич、1152年頃 - 1220年?)は、ルーツク公(在位:1180年 - 1220年頃)、キエフ大公(在位:1202年1214年)、ヴォルィーニ公(在位:1209年 - 1210年)。ヤロスラフ2世ボヘミア公ヴラディスラフ2世ロシア語版の娘との間の子。

生涯

1201年、キエフ大公ロマンによってリューリクキエフから追放されると、キエフ大公の座にはイングヴァリが就いた。しかし1203年1月、リューリクはチェルニゴフ公国ポロヴェツ族との同盟を結び、キエフを占領した。この時のイングヴァリの動向を明確に示す資料はないが、おそらく、キエフが包囲される前に逃亡したと考えられる。

1208年ポーランド大公レシェク1世と、マゾフシェ公コンラト1世が、ウラジーミル・ヴォリンスキーからヴォルィーニ公スヴャトスラフ(ru)を追放した。そして1209年には、イングヴァリは甥のアレクサンドルからヴォルイーニ公の座を受け取っている。イングヴァリはしばらくヴォルィーニ公の座にあったが、1210年、レシェクとイングヴァリとの合意を是としないボヤーレ[注 1]。たちが、公の座を再びアレクサンドルに引き渡した[注 2]

1214年、リューリクが死ぬと、キエフ大公となったフセヴォロドはキエフ公国内のモノマフ一門の所有地を全て没収することを決め、軍を起こした。イングヴァリはヴィーシュホロドとキエフへ向かうムスチスラフ・ムスチスラヴィチの軍に加わった。その後、しばらくの間キエフ大公の座に就いていたが[2]、後に講和が結ばれると自領のルーツクへ戻った。イングヴァリの死後、ルーツク公は弟のムスチスラフが継いだ。

妻子

妻の名は不明である。子には以下の人物がいる。

公座の置かれた都市はドロゴブージュシュムシクルーツク、メドズィボジュ(ru)クラクフを参照。

脚注

注釈

  1. ^ 「上級の従士団員、大地主、領地所有者」を指す言葉[1]
  2. ^ レシェク・コンラトは兄弟であり、レシェクの妻はイングヴァリの娘、コンラトの妻はスヴャトスラフ・イーゴリヴィチの娘である。

出典

  1. ^ アレクサンドル・ダニロフ他 『ロシアの歴史(上)古代から19世紀前半まで』 寒河江光徳他訳、明石書店、2011年。66頁より引用
  2. ^ Все монархии мира
  3. ^ Dlugosz J. Annales seu Chronicae incliti Regni Poloniae. Lib. V, VI. — Varsaviae, 1970. — P. 232.

参考文献

先代:
ヤロスラフ2世
ルーツク公
1180年 - 1220年頃
次代:
ムスチスラフ
先代:
アレクサンドル
ヴォルィーニ公
1209年 - 1210年
次代:
アレクサンドル



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