イヌイットの衣装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 08:35 UTC 版)
植物がほとんど生育しない極地に住む狩猟民イヌイットの衣装は、すべてのパーツが動物由来の素材でできているのが特徴である。 衣服に用いられるアザラシや鹿類の革は機能性を高めるために、ナイフなどで肉をこそげとった後、女性が自らの歯で丹念に噛んで柔らかくするという独特ななめしの工程を経て衣料品に供される。 上着に当たるアノラックはたいていアザラシの皮をなめして毛を裏に貼り付けて作られており、テニスラケットに使われるガットの要領でアザラシの腸を糸に用い獣骨製の針(貴重品)で縫うフードつきの短い防寒着である。 この民族服を模して作られた「アノラック」とは違って防寒のために裾をズボンに入れ込んで帯で留める。 男女ともに上の要領で作った皮ズボンを穿いて、ズボンの裾はカミックと呼ばれる皮のブーツの中に入れ込んで雪がブーツに入り込まないようにするなど実に機能的な衣装だが、基本的には防寒着の扱いで家の中ではもう少し軽装であるらしい。[要出典]
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