イソ酪酸
イソ酪酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 01:56 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動| イソ酪酸 | |
|---|---|
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2-methylpropanoic acid |
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別称
ジメチル酢酸
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| 識別情報 | |
| CAS登録番号 | 79-31-2 |
| 日化辞番号 | J3.840G |
| KEGG | C02632 |
| 特性 | |
| 化学式 | C4H8O2 |
| モル質量 | 88.11 g mol−1 |
| 示性式 | (CH3)2CHCOOH |
| 外観 | 無色液体 |
| 密度 | 0.950 g/cm3、液体 (20 ℃) |
| 融点 | −47 ℃ |
| 沸点 | 154 ℃ |
| 酸解離定数 pKa | 4.84 (20 ℃) |
| 屈折率 (nD) | 1.3930 (20 ℃) |
| 関連する物質 | |
| 関連する異性体 | 酪酸 |
| 関連物質 | イソブチリルCoA |
| 特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 | |
イソ酪酸(イソらくさん、isobutyric acid)は、酪酸の構造異性体の1つである。ジメチル酢酸とも呼ばれる。IUPAC命名法では2-メチルプロピオン酸と呼ばれる。
性質
常温・常圧においてイソ酪酸は、無色透明で不快な刺激臭を有する油状の液体として存在する。水には少し溶解する。エタノールとは任意の割合で混じり合う。
なお、酪酸と同様に、イソ酪酸も弱酸だが、腐食性を有するため取扱いには注意を要する。
製法
例えば、2-メチルプロパノールの水酸基を、適切な酸化剤を用いてカルボン酸にまで酸化する方法で、イソ酪酸を合成できる。
工業的にイソ酪酸は、n -ブタノール製造時の副生成物として得られる。その生成量はn -ブタノールの1割以下である。なお、酪酸は微生物発酵により製造可能であるのに対して、イソ酪酸を微生物醗酵法で作るのは難しい。
規制
日本の消防法でイソ酪酸は、第4類危険物の第2石油類に該当する化合物に分類される[1]。
所在
天然には、イソ酪酸として遊離した状態、あるいは、他の分子のヒドロキシ基とのエステルの形で、マメ科やセリ科の植物中に存在する場合がある。
出典
イソ酪酸と同じ種類の言葉
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