アービトラージ(裁定取引)目的での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 08:10 UTC 版)
「証券化」の記事における「アービトラージ(裁定取引)目的での利用」の解説
その後、世界的なドル不足が慢性化した。このため世界で証券が氾濫した。国際機関や多国籍企業の金融ではユーロ市場が盛況となってゆくが、住宅ローンや公社債は地場金融を利用するのが普通であった。後者はユーロ市場と比べて一件の起債規模が小さかったので、それらの合理化は証券化の役割であった。これも銀行離れと関係が深い。 それはたとえば、既存のパススルーMBSを束ねて償還期間の異なる複数のクラスの債権に組み替えたものとか、雑多な債権を買い集めて優先劣後構造に組み替えたものである。後者の典型がジャンク債を束ねたものである。仕入れた証券の利回りよりも、組み替えて作り上げた証券化商品の金利払いが少なくて済むようにした。もう一つのパターンは、オリジネーターとは関係のない外部の不良債権ファンド等が、銀行の不良債権処理に参加して、買い集めた不良債権を証券化する場合である。 原資産のリスクは隠され不相応に高格付けされた。1985年にはブルーチップが大量に格下げされ、堕天使と呼ばれた。
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