アンティポスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 03:18 UTC 版)
ピンザのこの年の初戦は5月13日のニューマーケットステークス(10ハロン)となった。調整不足で非常に太く見えたが、4馬身差をつけ勝利した。このパフォーマンスによりブックメーカーは、ダービーのアンティポスト(出走確定前投票)のオッズを33対1(34倍)から8対1(9倍)に引き下げた。 その三日後、前年即位したエリザベス女王の持ち馬オリオール Aureole (GB) がリングフィールドダービートライアルステークスを5馬身差で勝利した。翌週には、それまで一番人気だったニアルーラに脚部不安が報じられ、オリオールが一番人気となった。6月2日に戴冠式を行なう女王の持ち馬が、その週末ダービーの栄冠を獲得するというのは、華やかな戴冠式ウイーク(Coronation Week)の締めくくりにふさわしいように思われた。 6月1日、戴冠式の叙勲名簿(Coronation Honours List (英語版) )が発表され、ゴードン・リチャーズが職業騎手として初めてナイトに叙されることになった。フレッド・ダーリンの調教師引退後、リチャーズは、ダーリンからベックハンプトンの調教場を引き継いだ(のちのサー・)ノエル・マーレス(英語版)調教師と優先騎乗契約を結んでいたが、この年のマーレスにはダービーへの出走馬が無く、リチャーズはピンザに騎乗することになっていた。レース前夜の提示で、ピンザはオリオールと横並びで5対1(6倍)の一番人気となった。ブルーリバンドトライアルステークス(インヴェスティックダービートライアル)などに勝っていたプレモニション Premonition (GB) が8対1(9倍)で続いた。 その体躯からピンザは樽(The Barrel)というニックネームがつけられていたが「彼は獅子のようになる」とリチャーズは語った。
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