アンチ・ホーリズム(全体論)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/08 08:20 UTC 版)
「ジェリー・フォーダー」の記事における「アンチ・ホーリズム(全体論)」の解説
フォーダーはホーリズムに関してたくさんのそして様々な批判を行ってきた。彼はホーリズムに関する様々な考え全てを伴う中心的な問題を、意味論的評価の決定因子は「認識論的接着剤」と言う考えであるという考えだとみなしている。手短に言えば、Pの意味がQの意味を決定するのに関係があると誰かが考えたならば、PはQの認識論的接着剤である。意味のホーリズムはこの考えに強く依存している。ホーリズムの下では、精神状態の内容の同一性はその認識論的接着剤の「全体性」のみによって決定される。そしてこのことによって精神状態が実在できなくなる。: 「もし人々が認識論的関係を評価するやり方を基本的な部分で完全に違えているなら、そしてもし私たちが意味のホーリズムに従い認識論的接着剤の『全体性』のやり方によって志向的状態を個別化しているならば、結果として二人の人は(この問題に関して言うならば同一人物の中の二つの一時的な領域でも)決して同一の志向的状態になることはないであろう。それゆえ、二人の人が同一の志向的標準化の下に包摂されることは絶対にありえないことになる。そして、それゆえに、志向的標準化は決して成功しえない。さらに、それゆえに、思考的心理学には何の希望もない。」
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