アメリカロウバイとは? わかりやすく解説

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アメリカロウバイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 23:00 UTC 版)

アメリカロウバイ
1. 花
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : モクレン類 magnoliids
: クスノキ目 Laurales
: ロウバイ科 Calycanthaceae
亜科 : ロウバイ亜科 Calycanthoideae
: クロバナロウバイ属[1] Calycanthus
: クロバナロウバイ[1] C. floridus
変種 : アメリカロウバイ[1] C. f. var. glaucus
学名
Calycanthus floridus var. glaucus (Willd.) Torr. & A.Gray (1840)[2]
シノニム
など[2][3]

アメリカロウバイ(学名: Calycanthus floridus var. glaucus)は、ロウバイ科クロバナロウバイに分類される変種の1つである。独立種(Calycanthus fertilis)として扱われたこともある。小枝や葉柄の裏面がほとんど無毛である点、の香りが弱い点で基変種のニオイロウバイ(Calycanthus floridus var. floridus)と区別される。北米東部に分布する。

概要

高さ0.5–3.5メートル (m) ほどの落葉低木[4](図2)。小枝は無毛または毛が散生する[3]対生し、葉身は卵形から長楕円形で長さ5–15センチメートル (cm)、葉柄および葉裏(背軸面)は無毛または毛が散生する[4][3][5][1]

2. 植物体

花期は晩春(日本では5–6月)、はらせん状についた多数の赤褐色の花被片からなり、直径 3–4 cm[4][3][5](図1, 3a)。花の香りが弱い[1]果実痩果、5–17個の痩果が発達した花托に包まれて長さ 5–7 cm の集合果となる[5](図3b)。

3a. 花
3b. 果実(集合果)

分布

北米東部の標高 0-1,850 m、落葉樹林から混合樹林の林縁などに生育する[3]

人間との関わり

チェロキー族は、アメリカロウバイを生薬として利用していた[3]

分類

独立種(Calycanthus fertilis)として扱われたこともあるが[5][6]、2024年現在ではふつうクロバナロウバイ変種Calycanthus floridus var. glaucus)として扱われることが多い[2][3]。和名の「クロバナロウバイ」は、本変種を意味することもある[5][7]

小枝や葉柄の裏面が無毛または毛が散生している点、花の香りが弱い点で基変種のニオイロウバイ(Calycanthus floridus var. floridus)と区別される[3][1][5]。ただし、これらの形質は変異も大きく、両変種の区別は必ずしも明瞭ではない[3]

脚注

出典

  1. ^ a b c d e f 林将之 (2020). “クロバナロウバイ”. 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類 増補改訂版. 山と渓谷社. p. 113. ISBN 978-4635070447 
  2. ^ a b c Calycanthus floridus var. glaucus”. Plants of the World Online. Kew Botanical Garden. 2025年1月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i Calycanthus floridus var. glaucus”. Flora of North America. Flora of North America Association. 2025年1月25日閲覧。
  4. ^ a b c Calycanthus floridus”. Flora of North America. Flora of North America Association. 2025年1月25日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 崎尾均 (2000). “アメリカロウバイ”. 樹に咲く花 離弁花1. 山と渓谷社. p. 455. ISBN 4-635-07003-4 
  6. ^ クロバナロウバイ」『改訂新版 世界大百科事典』https://kotobank.jp/word/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%83%90%E3%82%A4コトバンクより2025年1月4日閲覧 
  7. ^ 堀田満 (1989). “クロバナロウバイ属”. In 堀田満ほか. 世界有用植物事典. 平凡社. p. 196. ISBN 9784582115055 

外部リンク





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