アッティカ式畳音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:03 UTC 版)
後ろに共鳴音(ときには δ, γ)が続き、かつ ᾰ, ε, ο で始まる動詞は、語頭の母音とその後ろの子音からなる音節が重複し、さらにそのあとに続く母音が長音化する。つまり、ἐρ > ἐρηρ, ἀν > ἀνην, ὀλ > ὀλωλ, ἐδ > ἐδηδ となる。この畳音は、その名とは異なり実際にはアッティカ方言特有の現象ではなかったが、規則化されたのがアッティカ地方であることは確かである。これは本来、喉音と共鳴音からなる子音群の重複を伴うものであった。すなわち、ギリシア語の標準的な喉音の発達(閉鎖音を伴う形は類推)では *h₃l > *h₃leh₃l > ὀλωλ である。
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