アザンデ人における妖術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 23:18 UTC 版)
E=Pの『アザンデ人の世界─妖術、託宣、呪術─』における妖術に関連して、ザンデ語を以下のように訳し分けた。 マング 妖物 witchcraft-substance特定の人物が持つ腸の突起物のことで、生きている場合は託宣によって所在が明かにされ、死体の場合開腹によって確かめられる。もしマングを持っていたとされた人物が、開腹された結果それを持っていない場合、妖術師であるという汚名が返上される。 妖術 witchcraft妖物から発揮される心的な力で、人の健康や財産に危害を与えるとされる 妖液 witchcraft-phlegm(1)とは異なる。妖術医の間においてのみ用いられる用法。呪薬を用いることで妖術医たちが体内に生じさせることができる液体のこと 妖物を持っている、あるいは託宣や占い師によって判断された場合、妖術師(ボロ・マング)と認定される。また妖術師は呪薬や呪術儀礼、呪文を行使せずに他人に危害を加えることができると信じられている。妖物は遺伝するとされる。 ングア 呪術 magic呪薬を用いることで目的を達成することができるとされる技術・儀礼で、一般に呪文をともなう。社会的に肯定されているングアをとくに善い呪術(ウェネ・ングア)という 呪薬 medicine呪術に必要な、神秘的な力が宿った全ての物質のことで、多くは植物である 治療術 leechcraft内科的、外科的な病気治療で、呪薬を投与するときもある 秘密結社 closed association共同で呪術儀礼を行うための地域的な結社 呪薬を所有し、それを呪術儀礼において用いると呪術師(ボロ・ングア)とされる。一方で呪薬を使わずに治療を行う治療師の場合もボロ・ングアとされる グベグベレ・ングア、キティキティ・ングア 邪術 bad magic不正あるいは不道徳な呪術 悪い呪薬 bad medicines邪術において用いられる呪薬
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