より一般的な定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 07:22 UTC 版)
なお、ローレンツ変換は「光速度一定」の帰結である「世界間隔の不変性」を満たす変換として、より一般的に定義される。ここで、時空を記述する 4元ベクトル x=(ct , x, y, z ) に対し、 Λ T g Λ = g {\displaystyle \Lambda ^{\mathrm {T} }g\Lambda =g\,} を満たす任意の 4×4 行列 Λ によって与えられる変換 x → x ′ = Λ x {\displaystyle x\rightarrow x'=\Lambda x} がローレンツ変換となる。但し、T は転置行列を表し、g は g = ( g μ ν ) = [ 1 0 0 0 0 − 1 0 0 0 0 − 1 0 0 0 0 − 1 ] {\displaystyle g=(g_{\mu \nu })={\begin{bmatrix}1&0&0&0\\0&-1&0&0\\0&0&-1&0\\0&0&0&-1\end{bmatrix}}} で与えられる時空の計量テンソルを表すものとする。 このように定義された行列 Λ の全体は、ローレンツ群として知られる群 SO(3,1) を構成する。 厳密に言うと、このように定義したローレンツ変換はミンコフスキー空間での回転だけでなく、空間反転に相当するパリティ変換 P、時間反転 T を含む。これらの変換は連続的なローレンツ変換とは別個に扱われる場合が多い。例えば実際の物理は連続的なローレンツ変換に対しては不変だが、パリティ対称性の破れ、CP対称性の破れ(CPT定理より T の破れと同義)は実験で観測されている。この点を明確にしたい場合、連続的な回転のみの部分を本義ローレンツ変換と呼ぶことがある。
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